5,600種以上食べ比べてたチョコレート探究家・荒木千衣さんに聞く! ご当地「チョコ旅」のすすめ
はじめまして。チョコレート探究家の荒木千衣です。会社員として働きつつ、趣味で5年半の間に5,600種類以上のチョコレートを食べました。ブログは毎日更新し、Twitterでも発信しています。
今まで紹介したチョコレートは、コンビニ・スーパーなどの身近なメーカーや、百貨店の高級ショコラティエなど多種多様。新たなチョコレートを求めて探す旅=“チョコ旅”をすることも。今回はチョコ旅で出会った、おすすめのご当地チョコレート4種をご紹介します。
目次
ネットで買えない 福岡空港限定「纏衣ひよ子」(福岡県)
つぶらな黒い瞳。くちばしがツンと上を向いた手のひらサイズの「名菓ひよ子」は、お土産の定番としても人気。大正時代から愛される「ひよこ本舗 吉野堂」さんの和菓子ですが、なんと福岡空港限定で販売されているチョコレート味の商品があります。その名も「纏衣(まとい)ひよ子」。金色の個包装のパッケージには松の絵が描かれており、高級感があるひよ子です。
ふっくら香ばしい皮を、たっぷりのビターチョコレートで包み込みました。名菓ひよ子より少し小さめでサイズも可愛らしい。いつものひよ子らしさを感じる白あんの甘さと、チョコレートのビター具合が絶妙にマッチします。
「纏衣ひよ子」は、福岡空港にある「L’UNIQUE(リュニック)ひよ子」1店舗のみで販売しており、公式オンラインストアでも購入できません。迫力ある金色ひよ子が目印。見るだけで運気が上がりそうです。店舗は保安検査場の近くにあるので、お土産購入を忘れた場合も安心できる近さです。
◆ひよこ本舗 吉野堂「纏衣ひよ子」
3個入:767円/6個入:1,415円/12個:3,024円
◆L’UNIQUE ひよ子
住所:福岡県福岡市博多区大字下臼井767-1 福岡空港国内線旅客ターミナルビル2階
電話番号:092-260-7557
営業時間:6:30〜21:00
絶景を見ながら食べられる「濃厚チョコレートアイス」(神奈川県)
温泉や駅伝で有名な箱根。箱根湯本駅から箱根登山線の終点である強羅駅を乗り継ぎ、箱根登山ケーブルカーの終点、早雲山駅にあるのが「cuーmo(クーモ)箱根」です。足湯あり、お土産ありのこじんまりとしたお店に、絶品チョコアイスがあると聞き、訪ねました。
この「濃厚チョコレートアイス」は、清澄白河にある「nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO」がプロデュースしたオリジナルのチョコレートスイーツ。アイスクリームは軽い口当たりですが、舌に乗ると濃厚なカカオの旨味を感じます。直後にくるのは絶妙な酸味。
店舗前には雲を模したクッションがついている椅子があり、座ってみると大窓から箱根の山々を眺められます。ここでは絶景と絶品チョコを同時に味わうことができるのです。まるで日頃のストレスがアイスとともに溶けてなくなっていくような気分になれます。
◆「濃厚チョコレートアイス」
500円
◆cu―mo(クーモ)箱根
住所:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300 早雲山駅舎2F
電話番号:0465-32-2207
営業時間:9:00~17:30(変動の可能性あり)
青森県民の声から生まれた「森ショコラ」(青森県)
私が東北の旅をしている時、「ポロショコラ」の姉妹品として出会ったのが「森ショコラ」です。青森の道の駅や岩手のサービスエリア、秋田の空港にありました。ポロショコラとは、ツヤっとした緑色の長方形パッケージが印象的なチョコレートケーキ。カルディや量販店でも販売されており、ご存知の方も多いかもしれません。製造は青森に本社がある「ラグノオささき」さんです。
森ショコラはラグノオささきさんと、雑誌「オレンジページ」の青森県の読者モニターが声を寄せて作ったコラボ商品。長方形のチョコレートケーキが5つにカット済みなのは「ポロショコラ」と同じです。
1カットの中には、青森県産のリンゴが半分近く占めるほどたっぷり。サクッサクッとした食感、みずみずしさがあります。外側のケーキ生地は香ばしさがあり、中はしっとり。シードルも使われています。
常温で箱入りのため、長距離の持ち運びにも便利。しかもカット済みなので、車での移動中や宿泊先のホテルで、ちょっと小腹が空いた時にすぐつまめるのも嬉しいポイント。私は現地で買った飲み物と合わせるのが好きで、基本的に水や牛乳などと合わせます。他にも冷蔵庫で冷やし、地酒や地ビール、地ワインのお酒のアテとしても合いそうです。
◆ラグノオささき「森ショコラ」
1本:495円
その土地ならではの味わい「ブラックサンダーあん巻き」(愛知県)
愛知県豊橋市に主力の製造工場がある「ブラックサンダー」。地元のお菓子と多数タッグを組んでいますが、老舗和菓子店「お亀堂」と開発した「ブラックサンダーあん巻き」は絶品。豊橋限定品として駅売店などで販売されています。
あん巻きのもっちりした皮にはイナズマの焼印。その中には、ブラックサンダーらしいザクザク食感とチョコクリームが入っています。独特の食感がたまりません。そのまま食べても良いですが、少し日持ちもするので旅が終わって家に持ち帰り、トースターなどで焼いてみるのもおすすめ。中のチョコがちょっと溶けつつ、皮もふっくらになります。旅を思い出しながら楽しめる逸品です。
◆有楽製菓・お亀堂「ブラックサンダーあん巻き」
8個入り:1,640円
おわりに
コロナ禍もあり、通販などで購入できる商品も一気に増えました。しかし、現地でしか購入できないご当地チョコレートもまだまだ多くあります。常温で持ち運びしやすい旅向きチョコレートは、専門店に行かなくても見つけることができます。お店に実際足を運んで、ぜひその土地ならではの景色や食べ物とのマリアージュを楽しんでください。
◆荒木千衣
チョコレート探究家。これまで食べたチョコレートは、5年半で5,600種を超える。都内の出版社で働くかたわら、ブログ「毎日チョコ生活」を日々更新中。チョコレート検定チョコレートプロフェッショナル(上級)取得。チョコレートを目的とした海外旅は10カ国以上。『東京Walker』チョコレート特集の監修、「朝日新聞」、「日経WOMAN」、フジテレビ系「99人の壁」など、テレビ、ラジオ、イベント出演多数。
ブログ:https://chie1129.hatenablog.com/
Twitter:https://twitter.com/chiechocopan