別所琴平神社

熊本県/熊本市中央区

別所琴平神社

“別所のこんぴらさん”と親しまれる神社

JR平成駅から徒歩約9分、JR南熊本駅から徒歩約10分、熊本空港から車で約39分の場所に鎮座。鎌倉時代に創建された瑞応山善光寺の鎮守・金比羅大権現として祀られ現在に至り、庶民の安らかな暮らしを祈る宮として信仰を集めている。御祭神に、すべての幸福幸運との縁を結ぶ神、大物主大神（おおものぬしのおおかみ）を祀り、“別所のこんぴらさん”と親しまれている。境内は春の新緑や秋の紅葉も美しく、正月や例祭などには多くの参拝客が訪れにぎやかな雰囲気になるので熊本を訪れた際には足を運んでみよう。

鎌倉時代に創建された瑞応山善光寺の鎮守・金比羅大権現として祀られ現在に至る。
御祭神は大物主大神（おおものぬしのおおかみ）。幸福幸運との縁を結ぶ神で、万物をつかさどり広範な御神徳を持つとされる。
修験道を融合した神仏習合の神社であることから天狗信仰の影響も色濃く、神の使いとされる巨大な天狗が掲げられている。

権禰宜が語る！

権禰宜

ふじおか藤岡ひさこ久子

神職はじめ“チーム琴平”で、人々の幸せを願いながら心のよりどころとなる神社を目指しており、「十日詣り」には野菜汁やぜんざいなどで参拝者をもてなす。

毎月10日は古くからにぎわう“こんぴら詣り”

「十日詣り」は“こんぴら詣り”と呼ばれています。古くから毎月10日にこんぴら様にお参りすると特別な御利益が授かれるとされ、すべての幸福幸運とのご縁を結ぶと親しまれています。特に1月10日は“初こんぴらさま”と呼ばれ、多くの参拝者が訪れます。
市街地の喧騒を忘れさせてくれる和やかな石庭

石庭を眺めながら、一息ついてはいかがでしょう。御朱印が出来上がるまでの時間などを、ゆっくりと過ごせるスポットとして親しまれています。神社は市街地にあるため車が往来しますが、縁側に腰かけて枯山水の美しさと静けさに落ち着くことができるでしょう。
ゆっくり選べるオンライン授与所

遠方にお住まいの方や、お体の具合など事情により参拝が叶わない方へ、お守りや御朱印を郵送しております。オンラインで申し込みを承り、神主が奉製・お祓いを行います。お手元に届くまでに少々お時間をいただきますことをご了承ください。

旅路に刻まれる和の印影

御朱印は書き置きのものもすべて手書きで、一体一体幸せを願い心を込めて書かれている。また、デザインが毎月変わるのが特徴で、巫女長が描く御朱印の美しさも話題。御朱印帳への直書きも行っている。

七五三
お宮参り
縁結び
縁切り
金運
商売繁盛
厄除け
無病息災
安産祈願
合格祈願
交通安全
子宝
芸能
恋愛成就
五穀豊穣
家内安全
学業成就
病気平穏

開催月	行事	時間
毎月10日	月次祭・十日詣り
1月10日	初こんぴらさま
4月10日	春季大祭
6月30日	夏越の大祓・茅の輪くぐり
8月31日	千燈明祭
10月10日	例大祭・子供御神興

過去の物語を辿る

由来、由緒

平安と幸福を招く守護の祖神

別所琴平神社は、鎌倉時代に創建された瑞応山善光寺の鎮守・金比羅大権現として祀られ現在に至る。御祭神は、神代の昔より大国主大神（おおくにぬしのおおかみ）の幸魂・奇魂とされた大物主大神（おおものぬしのおおかみ）。幸魂とは人間生活の幸福を支配する神霊、奇魂とは精神世界を支配する御霊のことで、万物をつかさどり、海事、農業、商業、医薬など広範な御神徳を持つとされ、神様のなかの大神様として神々を引き連れている。蛇神、水神または雷神としての性格を持ち、守護の祖神として、祈願するもの、生きとし生けるすべてのものを正しく平安に導く霊験はあらたか。地元の人々から“別所のこんぴらさん”と呼ばれ、今なお親しまれている。大国主大神の分霊であるため大黒天として祀られることも多く、別所琴平神社も大黒像が鎮座している。

社殿

拝殿に掲げられた巨大な天狗の面

第10代肥後細川藩主細川斎茲が神社西方に住んでおり、病気平癒を祈願。回復したお礼に、社殿を西向きに造営・奉納した。金刀比羅神社は修験道を融合した神仏習合の神社であることから、修験道における天狗信仰の影響も色濃く、別所琴平神社の拝殿では神の使いとされる巨大な天狗の面が、左右から見下ろすような迫力で掲げられている。「緑のお顔の天狗さま」は烏天狗で、神様の化身となって空を飛び海で遭難した人を助けたと伝わり、「赤いお顔の天狗さま」は、昔々、山で遭難した人を神様の化身になって助けたという言い伝えがある。

鳥居と夢の架け橋

地震から復興した赤鳥居と「夢の架け橋」

2016年の熊本地震では別所琴平神社も甚大な被害を受け、社殿や狛犬をはじめ鳥居7基も倒壊した。しかし赤鳥居の再建こそが地域の復興の証であると、赤鳥居の再建を最優先し人々の浄財により建立。ここから少しずつ復興に向けて進むなか、“別所のこんぴらさん”の赤鳥居をくぐり、変わらずお参りする人々でにぎわうこととなった。また鳥居の前には昔、川が流れ橋が架かっていたが、熊本地震からの再建に伴い未来への懸け橋として「夢の架け橋」が建設された。