谷地八幡宮
山形県/西村山郡
谷地八幡宮
地域の人々に愛される歴史が息づく鎮守の社
東北中央自動車道東根ICから車で約10分、JRさくらんぼ東根駅から車で約15分の場所に鎮座する「谷地八幡宮」。1091年(寛治5年)に源義家が創建したと伝えられ、応神天皇を主祭神としている。紅花文化を背景に発展した毎年9月の谷地八幡宮例祭「谷地どんがまつり」は、国指定重要無形民俗文化財「林家舞楽」の奉奏や御神輿、谷地奴、囃子屋台の巡演など、3日間にわたり盛大に執り行われる。江戸時代にはおよそ10万もの人々でにぎわう祭事だったと記され、現在も伝統が守られ地域の誇りとなっている。

- 1091年(寛治5年)、源義家が戦いに勝利したことに感謝し、白鳥村(今の山形県村山市白鳥)に石清水八幡を勧請し創建した。
- 1573~1592年の天正年間に、谷地城主白鳥十郎長久が谷地城築城のため現在の地に移し鎮守社とした。
- 860年(貞観2年)、僧円仁による山寺立石寺開山の折、林家の祖が舞楽を山寺に伝え、以降一子相伝を家訓として伝承している。
権禰宜
林 重紘
2011年(平成23年)4月に地元河北町に戻り奉職。神社だけでなく、地域の人々と連携した地域貢献の事業も行っている。
旅路に刻まれる和の印影
御朱印に押される社印は、1959年(昭和34年)8月の別表神社昇格を記念して、河北町を代表する文化人逸見武翁(俳号・竹石)が印刻し、石井雙石師監修を得て奉献されたもの。
七五三
お宮参り
縁結び
縁切り
金運
商売繁盛
厄除け
無病息災
安産祈願
合格祈願
交通安全
子宝
芸能
恋愛成就
五穀豊穣
家内安全
学業成就
病気平穏
開催月 | 行事 | 時間 |
---|---|---|
1月1日 |
歳旦祭
午前0時に一番太鼓が打たれ、歳旦祭祝詞(のりと)が奏上され、神前に舞楽を奉奏。境内では初詣が始まる。 |
0:00 |
1月14日 |
おさいとう
1年間お世話になったお神札やお守り、しめ飾りなどをお焚き上げし、感謝を込めて焼納する神事。火が入ったあと、御護符の「あずきごはん」を数量限定で進呈する。 |
17:00 |
1月中旬 |
睦月月次祭(一般参列)
1月中旬の日曜日に斎行。皇室の栄華、国の隆盛と氏子崇敬者の家業繁栄、家内安全を祈願する。新春の月次祭は恒例の奉納演奏を行う。 |
14:00 |
1月下旬 |
産業祭
1月下旬の夕刻に斎行。事業所の社業繁栄と操業安全を祈願する。祭典後には事業主の人々に親睦を深めてもらう「お直会」を進呈。 |
|
2月11日 |
紀元祭
神武天皇即位日である建国の日を祝し、皇室国家の栄華、氏子崇敬者の平安を祈願する。祭典後、建国を祝う「日本おむすび」を数量限定で進呈。 |
9:00 |
2月23日 |
天長祭
天皇陛下の御誕生を、氏子崇敬者とともにお祝いし、皇室の栄華をご祈念申し上げる。 |
|
3月中旬 |
弥生月次祭(一般参列)
日曜日 |
|
4月29日 |
昭和祭
「昭和の日」にあたり、昭和天皇の聖徳大業を景仰し、皇室の栄華と国家国民の繁栄を祈願する。 |
|
4月中旬 |
卯月月次祭(一般参列)
日曜日 |
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5月中旬 |
皐月月次祭(一般参列)
5月中旬の日曜日に斎行。皇室の栄華、国の隆盛と氏子崇敬者の家業繁栄、家内安全を祈願する。「お直会」に季節のお菓子を進呈。 |
14:00 |
6月中旬 |
水無月月次祭(一般参列)
日曜日 |
|
7月中旬 |
夏越の大祓式・文月月次祭(一般参列)
海の日に斎行。大祓詞奏上・形代祓いを行い、半年間の罪けがれを祓い清めたのち、皇室の栄華、国の隆盛と氏子崇敬者の家業繁栄、家内安全を祈願する。 |
14:00 |
7月中旬 |
きゅうり天王祭
海の日に斎行する末社八坂神社例祭。夕刻より奉納行事が行われ、氏子崇敬者が初なりの“お供えきゅうり”を2本持参し、無病息災を祈って参拝する。 |
17:30 |
8月下旬 |
風日祈祭・宮詣
8月最終土曜日の夕刻。稲の実りとともに風雨の災いがなく、五穀豊穣であることを祈る。夕刻になると氏子が町内会の高張り提灯・弓張り提灯を手に宮詣に訪れる。 |
18:00 |
9月1日 |
二百十日祭・神幸の儀
9月1日もしくは8月最終日曜日。五穀豊穣、国家繁栄、家内安全の祈願のため、御神輿が氏子地域を御神幸し、谷地地区内8社のお社で祈願の祝詞(のりと)を奏上する。 |
8:00 |
9月中旬 |
谷地八幡宮例祭(谷地どんがまつり)
敬老の日を含む3連休に斎行し、「谷地どんがまつり」の名で親しまれている。一連の神事とともに林家舞楽奉奏や当番地区の谷地奴、囃子屋台が氏子地域を巡演する。 |
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10月中旬 |
神無月月次祭・新穀感謝祭
10月中旬の日曜日に斎行。皇室の栄華、国の隆盛と氏子崇敬者の家業繁栄、家内安全を祈願する。祭典後、収穫に感謝し、奉仕会により「振る舞い餅つき」が行われる。 |
9:30 |
10月下旬 |
神嘗奉祝祭
皇祖天照大御神に新穀の「大御饌」を奉る神宮第一の厳儀とせられる神嘗祭に合わせ、谷地八幡宮でも神嘗奉祝祭を斎行し、神宮を奉拝する。 |
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11月3日 |
明治祭
「文化の日」にあたり明治天皇の聖徳大業を景仰し、皇室の栄華と国家国民の繁栄を祈願する。 |
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11月23日 |
新嘗祭・神宮大麻頒布始祭
新嘗祭では新穀をお供えし、五穀豊穣を感謝する。併せて神宮大麻頒布始奉告祭を執り行い、神宮から届いた神宮大麻を氏子崇敬者に頒布を始めることを奉告する。 |
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12月31日 |
師走の大祓
大祓詞奏上・形代祓いを行い、半年間の罪けがれを祓い清める。その後、火切りによって起こした忌火が殿内をともし、午前0時の歳旦祭を迎える。 |
23:30 |
12月中旬 |
師走の大祓式・師走月次祭(一般参列)
大祓詞奏上・形代祓いを行い、半年間の罪けがれを祓い清めたのち、皇室の栄華、国の隆盛と氏子崇敬者の家業繁栄、家内安全を祈願する。 |
過去の物語を辿る
由来、由緒
源義家が残した伝統と魂
「谷地八幡宮」は主祭神に応神天皇を祀り、山形県西村山郡河北町谷地に鎮座する歴史ある神社。1091年(寛治5年)、奥州清原氏との戦いに勝った源義家が神恩に感謝し、白鳥村(今の山形県村山市白鳥)に石清水八幡を勧請し祈願所にしたと伝えられる。そののち1573~1592年の天正年間に、谷地城主白鳥十郎長久が谷地城築城のため現在地に移し鎮守社とした。1868年(明治元年)に発布された神仏分離令によって郷社「八幡神社」と改称。1940年(昭和15年)県社に昇格、1959年(昭和34年)別表神社に加列され、社名を「谷地八幡宮」と改めた。
社殿
3度の焼失を乗り越えた谷地の鎮守社
社殿は長い歴史のなかで幾度かの災害を乗り越えてきた。1708年(宝永5年)2月、1709年(宝永6年)3月、1866年(慶応2年)4月の3回の大火により社殿はことごとく消失したが、都度再建を果たして今日に至っている。現在の社殿は格式にふさわしい荘厳な造りとなっており、境内には四季折々の美しい風景が広がり、地域の人々の信仰と文化を守り続ける重要な存在となっている。境内社は八坂神社、天満宮、竈戸神社、雷神社、金山神社、稲荷神社の6社。石舞台では国の重要無形民俗文化財に指定された日本4大舞楽のひとつ「林家舞楽」が、9月の谷地八幡宮例祭「谷地どんがまつり」にて奉納される。
国の重要無形民俗文化財・林家舞楽
一子相伝を家訓に1千年を超える伝承の舞
860年(貞観2年)楽人林越前守政照は円仁に従い東国に下り、四天王寺の舞楽を宝珠山立石寺に伝えたとされる。以来、立石寺で舞楽を奉仕し室町時代には慈恩寺(寒河江市)、江戸時代初期には谷地へ移った。こうして林家舞楽は早くに地方に下ったため平安中期以降の楽制改革の影響が少なく、シルクロードの面影を色濃く残しているのが特徴で、林家が一子相伝を家訓として伝承している。現在11曲を伝承し、毎年9月の谷地八幡宮例祭「谷地どんがまつり」や、慈恩寺の「一切経絵」などで奉納され観ることができる。日本4大舞楽のひとつとして幽玄の美を今に伝え、1981年(昭和56年)に国の重要無形民俗文化財に指定、2018年には日本遺産「山寺が支えた紅花文化」の構成文化財にも選出。1988年(昭和63年)9月には皇太子・同妃両殿下(上皇・上皇后両陛下)が見学された。
寺社の境内に広がる四季折々の美しい風景と、自然の移ろいをご紹介します。


祭りでにぎわう
谷地八幡宮の夏


秋夜を彩る提灯たち
「谷地どんがまつり」


静寂に包まれる
白い境内


- 住所
- 山形県西村山郡河北町谷地224
- アクセス
- [車]東北中央自動車道東根ICより約10分、山形空港より約11分 [電車]JR奥羽本線さくらんぼ東根駅より車で約15分
- 公式HP
- https://www.yachihachimangu.jp/
- TEL
- 0237-72-2149旅色を見たとお伝えいただくとスムーズです。
- SNS
- FAX
- 0237-72-2150
- 営業時間
- 参拝:6:00~18:00、社務所:8:30~17:30、ご祈祷:9:00~16:00
- 定休日
- 無休※不在の場合あり、要問合せ
- 料金
- 参拝無料
- 駐車場
- 10台

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