Special Interview Airi Matsu
Special Interview 松井愛莉
元気いっぱいの笑顔が輝きを放つ、福島県出身の松井愛莉さん。精力的に町づくりを進める大熊町のポジティブなパワーと自らを「晴れ女」と称し、ハッピーな空気感を纏う松井さんが自然とリンクした2日間の旅を振り返ります。20代後半の今、憧れる30代の大人旅についても聞いてみました。写真/山田大輔 スタイリング/大浜瑛里那ヘアメイク/相場清志 文/近藤由美

ご自身の出身県に仕事で訪れるというのは
どんな印象ですか?

自分が育った地元にお仕事で関われることはすごくありがたいですし、幸せなことだと思っています。両親やおじいちゃん、おばあちゃんも喜んでくれますし、単純に「地元に帰ってきた」という嬉しさもあります。

これまでに大熊町を訪れたことはありますか?

最近、福島でお仕事をさせていただく機会が多く、近くまでは来ていると思うのですが、大熊町に足を踏み入れたのは初めてです。大熊町は自然が多くて、空気が心地よい。町を旅した2日間は、すごくゆったりとした気分で過ごせて、ご褒美のような時間でした。

最初に足を運んだのは「CREVAおおくま」と「クマSUNテラス」でしたね。

ニューオープンの施設、町の新しいシンボルになりそうでワクワクします。「CREVAおおくま」の3階のテラスから眺めた景色が最高でした。こんなに空って広かったっけ! 福島の空はやっぱりきれいだな~と実感させてもらいました。撮影時はオープン1ヶ月前だったので、完成したら改めて伺ってみたいと思います。

ランチでいただいた
「コミュニティキッチン090」の
ハンバーガーのお味は?

(目を2倍に見開いて)おいしかった~! オリジナルだと教えていただいたソースが特徴的で、新しい味でしたね。しっかりとしたサイズ感でしたが、ペロっと食べちゃいました。その後、「喫茶レインボー」でコーヒーをいただきました。コーヒーを飲むとリセットできる気がして、最近よく飲んでいるのですが、サイフォンで淹れたコーヒーはなめらかな感じがしました。食べることが大好きなので、旅先ではその土地の特産物や名物料理を絶対に楽しむと決めています。

大熊町は自然が豊かで静か。自然の音しか聞こえないって、なんて贅沢なことだろうと思いました 大熊町は自然が豊かで静か。自然の音しか聞こえないって、なんて贅沢なことだろうと思いました

松井さんが旅に求めるものは?

私にとって旅は“癒し”なんです。目まぐるしいスピードで物事が進んでいく日々を離れて、自然を満喫して、癒されたい。だからアクティブに動き回るより、神社とか気になる数ヶ所を巡ったら、おいしいものを食べてのんびりと過ごします。自然の中でのびのびと育ったので、ゆっくりと過ぎる時間が好きなんです。

2日目の最初に訪れた
「大熊インキュベーションセンター」は
いかがでしたか?

今は会議室になっている教室を訪れて、小学生だった頃のことを思い出しました。お母さんに縫ってもらう膝当てを掃除の時間にするというエピソードを話したら、誰にもわかってもらえなかったのが驚きでした! あとで調べてみたら、いわき市と福島市の文化みたいで。大熊町は震災の被害が大きかったエリアですが、「新しい町をつくっていこう」という思いを感じることができて、とても素敵な場所だなと思いました。

ニューオープンの施設や 前向きに復興を加速させる取り組み、大熊町の旅は刺激になりました ニューオープンの施設や 前向きに復興を加速させる取り組み、大熊町の旅は刺激になりました

「ネクサスファームおおくま」では、
イチゴの栽培風景を特別に見学しました。

イチゴってあんなに少量の土で育つんだ……と不思議でしたが、環境制御型で工場のような管理のもとでイチゴを育てているのだと教えてもらいました。実は私のおばあちゃんが仙台でイチゴづくりをしているんです。だからより興味が湧きましたし、全然違う環境に驚きでした!

直売所で試食したイチゴの感想を
教えてください。

イチゴのプチプチとした食感がしっかりと感じられるような気がしました。甘くて、真っ赤に熟していて、本当においしかったな。果物好き、イチゴ大好きな私にとって、最高の場所でした。

お土産もたくさん購入されたとか?

自分用と仕事の現場に持って行きたくて、イチゴを3箱とセミドライイチゴを大量に購入しました(笑)。旅先ではお土産をたくさん買うタイプなんです。道の駅にも絶対に行きます。

旅の締めくくり、「鈴木商店」では
いいものが見つかりましたか?

会津木綿の、クマの「會空(あいくー)」のバッチがかわいかった~。癒し顔ですよね。クスっと笑えるものやキュンとくるものなど、買い物する人の心をくすぐるものがたくさんありました。

ジャケット74,800円、トップス27,500円、オールインワン49,500円(すべてAKANE UTSUNOMIYA|アカネ ウツノミヤ 03-3410-3599)、バッグ157,300円(PIERRE HARDY|ピエール アルディ 東京 03-6712-6809)、ほかスタイリスト私物

現在28歳ということで、
30代になったらどんな大人旅を
してみたいですか?

20代の前半は、ニューヨーク、パリ、ミラノのコレクションの時期に合わせて、自分で航空券やホテルを手配してひとりで行ったりしていました。けれどコロナ禍以降、国内の旅行もやっぱりいいなと思うようになって。以前、「旅色」で旅をさせていただいた高知県の自然がとても素敵だったので、また四国に行きたいなとも思いますし、ほかにも北海道や青森、沖縄にも行きたい……いろいろ行きたいところがあります。それぞれの土地の自然を満喫する、癒しの旅に出かけたいですね!

ニット79,200円、シャツ89,100円、パンツ63,800円(Séfr|サカス ピーアール 03-6447-2762)、バッグ71,500円※参考価格(GANNI|ガニー customerservice@ganni.com)、ほかスタイリスト私物

松井愛莉
松井愛莉 Airi Matsui
Profile
福島県いわき市出身。2009年「第13回ニコラモデルオーディション」でグランプリを受賞したことをきっかけに芸能界デビュー。結婚情報誌『ゼクシィ』6代目CMガールに抜擢され、それ以降モデル、女優と幅広く活躍。ファッションモデルとしては2020年から『GINGER』のレギュラーモデルを務めつつ、俳優としても実績を重ね、2024年には自身初の舞台『Come Blow Your Horn~ボクの独立宣言~』にも挑戦。最近はテレビドラマ『西園寺さんは家事をしない』『相続探偵』『相棒』などに出演。4月からは読売テレビドラマDiVE『子宮恋愛』(毎週木曜 深夜0時59分~)にて主演を務める。