町民が町に帰ってきて、新たな賑わいをつくり出そうとしている大熊町では、
町の日常に彩りをプラスするイベントも行われています。
古くから続くお祭りはもちろん、かつて開催されていたイベントをルーツに
アップデートされたものや新しく企画されたものなど、
さまざまな催しが目白押し。
旅の途中にふらりと立ち寄ってみてはいかがですか。



例年、成人の日に町役場前広場で催される「里帰りもちつき大会」。大熊町では以前からイベントで餅つきをする文化があり、慣れ親しんできた餅つきを復活させるべく2019年頃から町の有志により始まりました。年々参加者は増え、見どころは成人式を終えた新成人が杵を持ち、餅つきをするところ。華やかな装いと弾ける笑顔が場を盛り上げます。つきたての餅はもちろん、縁起のいい紅白の餅が参加者に振る舞われます。




新たな産業を育て支援する「大熊インキュベーションセンター」で開催されるのが「おおくま学園祭」。ここに入所する140もの企業の1年間の集大成を発表する場として企画されたもので、大熊町で生まれた新しい技術や取り組みに触れる機会として無料で参加できます。ワークショップや全国から出店者が集まるグルメブース、アートコーナーのほか、2025年は音楽家の小林武史氏や藤巻亮太氏などのアーティストたちがイベントを盛り上げました。

例年9月の第1土曜日に町役場前広場で開かれるのが「なつ祭り」です。ゲートに施される華やかな七夕飾りや大きな櫓がお祭りムードを演出。盆踊りや町民の多くが避難していた縁からいわき市の「いわきおどり」、年々クオリティが高くなっていると評判の仮装踊り大会のイベントもあり、踊ってよし、見てよしの夏祭りです。夏祭りの定番である屋台が出るほか、夜には打ち上げ花火が上がり、過ぎゆく夏を満喫できるでしょう。





2023年から始まった「ゼロカーボンフェスティバル」は、原発や化石エネルギーに頼らない町づくりを推進する大熊町ならではのイベント。2050年までに脱炭素社会を実現するための取り組みを、わかりやすく表現したワークショップや人力発電によるミニカーレースなどを通して楽しく伝えています。環境問題やサステナビリティについて前向きに考えるきっかけを与えてくれそうです。 ※2025年は3月15日に「おおくま学園祭」と同時開催
「大熊町ふるさとまつり」は町を挙げた一大イベント。町役場前広場と交流施設「linkる大熊」を舞台に、町内外から2,000人以上が集まります。もとは農産物品評会も含めて実施していたもので、現在でも町内で採れたサツマイモがお土産に配られています。目玉はお笑い芸人のライブや歌謡ショーで、上質なエンターテインメントが目の前で繰り広げられます。日本酒や甘酒、オリジナルグッズなど大熊町ならではの品にも出会えます。

