浅田政志の宿旅

旅の目的は、あの宿に泊まること―。スペシャルな宿泊体験を切り取る写真連載。第46回は、古きよき銀座の面影と格式と緊張感と温かみを感じさせるホテル。少し背伸びをして言いましょう。「ただいま」。
浅田政志の宿旅
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上空型タイムトンネル

Vol.46「ホテルモントレ銀座」東京都中央区

銀座の目抜き通りから一本入った、落ち着いた雰囲気の街角に佇みます。館内は往年の銀座にタイムスリップしたかのようにクラシカル。エントランスのらせん階段は、非日常な宿泊体験への通り道です。
「ホテルモントレ銀座」
「ホテルモントレ銀座」
WELCOMEいらっしゃーい!
ようこそお越しくださいました。
「銀座という場所に泊まるのは特別なことだと思うんです。お客様一人ひとりの、その特別なひと時に寄り添えるようなサービスを心がけています」と話すのは、宿泊副支配人 田村さん(写真左)。パリのクラシックホテルのように厳かな雰囲気がありながら、親しみやすさも感じさせます。
「ホテルモントレ銀座」
「ホテルモントレ銀座」
「ホテルモントレ銀座」
絵のある絵になる館内
フロアを照らすランプや壁に飾られた絵画は、海外で選び抜いたもの。今は製造されていない品々も多く、さながら美術館のよう。エレベーターのインジケーターのレトロな動きが非日常感を演出します。
「ホテルモントレ銀座」
ホテル1階にある、フレンチレストラン「エスカーレ」。メニューはシェフたちが相談し、季節感や風合いを大事にするため2ヵ月に1度変わります。なかでも、象徴的なスペシャリテは、牛フィレ肉のウェリントン風。パイに包んで焼き上げた牛フィレ肉は柔らかく、シャンピニオンソースと相まって、ひと口目、ふた口目と食べ進めるごとに口福を感じます。皿を彩る野菜も脇役はいないおいしさです。
「ホテルモントレ銀座」
一口ごとにおいしさ更新
「ホテルモントレ銀座」
「ホテルモントレ銀座」
快適至上主義
立地だけでなく、館内や客室にもこだわりがあります。浴室のドアはクラシカルに木製。パジャマは着心地を考えて糊付けプレスをしていません。格式張らずに、でも特別感を感じられる快適さがホテルモントレ流のこだわりです。
あのころの銀座がある
日本とは思えない雰囲気の客室に泊まり、窓から見えるのは東京を象徴する銀座という場所。そんな宿泊体験は、東京に住んでいてもなかなかできません。非日常感が高まる旅は意外にも生活のすぐ隣でできます。ちなみに、ホテルモントレは建物ごとに雰囲気が異なるので、全国行脚も楽しそう。

ホテルモントレ銀座

銀座の表通りから一本入った銀座柳通りに、2000年に開業。フランスのパリを思わせるエレガントな佇まいです。館内のインテリアも年代物の調度品やアート、ナチュラルなインテリアで、格式を感じながらもリラックスできます。客室は機能的なシングルルーム、ゆったりと寛げるデラックスツインなどさまざま。レストランでは特別感が味わえるディナーのほか、優雅なランチが楽しめると人気です。

住所/東京都中央区銀座2-10-2
電話/03-3544-7111
料金/シングルルーム23,000円~(1泊朝食付き)

浅田政志
Masashi Asada浅田政志
1979年三重県生まれ。2007年に写真家として独立。2008年、写真集『浅田家』(赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。2020年、『浅田家!』として映画化された。著書に『NEW LIFE』(赤々舎刊)、『家族新聞』(幻冬舎刊)、『浅田撮影局 まんねん』(青幻舎)など。また、国内外で個展、グループ展を精力的に開催している。
https://www.asadamasashi.com/