南 沙良さんがナビゲート
1泊2日のリフレッシュトリップ

和歌山県広川町 美景と美食のゆるりステイ

和歌山県広川町は、新大阪駅から車で約1時間半、
電車では約2時間弱と好アクセス。
表情豊かな自然、歴史を感じる町並みはさながら日本の原風景。
そのなかで滋味ある美食にも出会えます。
南 沙良さんと一緒にここだけの味わいを楽しみながら、
背伸びしないリラックス旅を満喫しましょう。

撮影/佐野円香 ヘアメイク/坂本志穂
スタイリング/藤井希恵(THYMON Inc.) 文/竹林佑子

  • 1st DAY
  • 2nd DAY

自然に触れ、文化に浸る 濃密なスロー旅へ

まず向かうのは今日の宿「潮香/いさり」。荷物を置いて身軽になったら、いざ出発!歴史を感じる古民家空間で、旅のワクワク感も高まります。今回の旅は町の中心にある「潮香/いさり」を拠点に、広川町ならではの自然と文化を満喫しましょう。
1日目スケジュール
関西国際空港から車約1時間 「潮香/いさり」

徒歩 約3

広川町の礎を築いた文化と歴史に触れる まずは稲むらの火の館へ

稲むらの火の館

広川町を巡るうえで、知っておきたいのが“濱口梧陵(はまぐちごりょう)”さんのこと。時は幕末、安政の大地震の際に「地震のあとに津波がくる」と予想して村人を救い復興に尽力した、広川町のヒーローです。この出来事を「稲むらの火」と呼び、世界でも功績が称えられて11月5日「世界津波の日」制定のきっかけにもなりました。その偉業と教訓を受け継ぐために建てられたのが、「稲むらの火の館」。津波防災のゲームやシミュレーション装置などを通して、防災知識をアップデートする「津波防災教育センター」と、梧陵さんの邸宅を改修してその生涯や功績を展示する「濱口梧陵記念館」の2施設からなるスポットです。今もなお「梧陵さん」と町で親しまれる、その人柄が感じられるエピソードにも出会えます。

稲むらの火の館
住所/広川町広671
電話/0737-64-1760
時間/10:00~17:00(入館は~16:00)
定休日/月曜日(祝日及び11月5日の「世界津波の日」が月曜日のときは翌平日)、12月29日~1月4日
料金/一般500円、高校生200円、小中学生100円

稲むらの火の館
梧陵さん像が入り口でお出迎え。記念館には美しい日本庭園もある
稲むらの火の館
長さ16mの水槽で津波を擬似体験。リアルな威力、波の伝わり方を学べる
稲むらの火の館

徒歩 約1

ランチも、お土産&おやつ調達も 地物が揃う道あかりで

道あかり
道あかり
「稲むらの定食」(1,020円)の味噌豚炒めは、柚子香るコクのある味わいで絶品
道あかり
「稲むらの天丼 ミニぶっかけうどんセット」(1,340円)は梅干し天が味のアクセントに

お昼は「稲むらの火の館」の向かいにある「道あかり」で腹ごしらえ。1階のお土産ショップには、広川町内の採れたて野菜・果物や、柑橘のジュース、梅干し、味噌、醤油など地元生産者が手がけた加工食品がずらりと並びます。2Fは、地物を味わえるレストラン。捕れたてしらすを卵でとじた「紀州広川丼」や地物野菜や梅干しの天ぷらがのった「稲むらの天丼」など、ローカルフードを味わえます。一番人気は、1階のショップでも扱う広川町産味噌を使った、味噌豚炒めの「稲むらの定食」。ランチでお腹いっぱいになった後は、1階でお土産を探すもよし、おやつの調達もよし。広川町でしか手に入らない、地元生産者による柑橘ジュースが豊富に揃っているので、ぜひ飲み比べを!

道あかり
住所/広川町広526
電話/0737-22-3101
時間/1階9:30~17:00、2階ランチ11:00~14:00
定休日/月曜日(祝日及び11月5日の「世界津波の日」が月曜日のときは翌平日)及び12月29日~翌年1月4日

道あかり
広川町産の米を使い手作業で丁寧に作られた
「稲むら味噌」(小600円、大820円)

車 約4

重要文化財の廣八幡宮で パワーチャージ

海岸エリアから高台に上っていくと、樹齢数百年の檜に囲まれた「廣八幡宮」が見えてきます。6世紀頃に大阪の「河内国誉田八幡宮」から勧請されたと言い伝えられる、由緒ある神社です。出世・開運の神社としても知られ、県内外からも参拝客が訪れます。気さくな宮司さんご家族とのお話からもパワーをもらえそう。神社巡りが好きだという南さんも、お話に熱心に耳を傾けていました。本殿を含め、6つの社が国指定重要文化財となっており、神社建築として眺めるのもまた楽しい。お守りを受けた後は、駐車場へ向かう途中にちょっと寄り道を。少し階段を上った先には「濱口梧陵碑」があり、広川町の町並みが望めます。

廣八幡宮
住所/広川町上中野206
電話/0737-63-5731

廣八幡宮
和歌山県内最大規模の本殿での参拝に心も整う
廣八幡宮
楼門は木造本瓦葺・入母屋造で、国の重要文化財に指定されている
廣八幡宮
歴史ある「廣八幡宮」のご利益あるお話に南さんも興味津々
廣八幡宮
ご当地キャラクター
「いなむー」のお守りも!

車 約2

STAR FIELD
日本全国のお酒がずらり。品質管理は蔵元と同レベルで徹底している
STAR FIELD
1,000〜3,000円台が多く、普段使いしやすい価格帯なのがうれしい
STAR FIELD
お酒への愛情たっぷりに商品紹介をしてくれる、店主の星畑さん

STAR FIELDで自分好みのお酒に出会おう

6,000L以上のお酒を飲んできたという、大の酒好き店主・星畑さんが「和歌山の地酒を広めたい」とオンラインショップをスタート。その実店舗がこちら。和歌山県内はもちろんのこと、全国の蔵元にも直接足を運んで仕入れたこだわりのお酒が揃っています。店舗での試飲はできませんが、用途や好み、合わせる料理を伝えれば、ぴったりの1本をセレクトしてくれます。この日のおすすめ地酒は「米、水、造り手のすべてを和歌山で」とのこだわりを持つ「初桜 純米吟醸」(1,980円)。日々ラインアップが変わるので、その時々の出会いを楽しみましょう。

STAR FIELD
住所/広川町広612-5
電話/080-9814-0761
時間/9:00~17:00
定休日/日曜日

STAR FIELD

車 約7

隠れ家カフェmuniniの 優しいスイーツでほっとひと息

海岸沿いの通りから細道に入っていくと、隠れ家のような可愛らしいカフェが。店内はウッド調で温かみがあり、ほっとひと息つくのにぴったりの空間です。「munini」のメニューは、ランチ・スイーツ・ドリンクのすべてで砂糖不使用。ランチタイムは、発酵調味料を使って素材の旨みを引き出した、プレートランチが人気です。カフェタイムには、卵や乳製品不使用の菓子店「うにととろ」にオーダーしたmunini限定スイーツがいただけます。みりんで甘みをつけた「自家製ジンジャーエール」は、ほかにないコクのある優しい味わいとピリリとした辛さがクセになる!

munini
住所/広川町西広1294-3
電話/070-7589-3561
時間/ランチ11:00〜14:00、カフェ14:00〜17:00頃
定休日/水〜金曜日

munini
焼き菓子はテイクアウト可能。ドライブのお供やお土産にぜひ
munini
munini
「甘麹のティラミス」(650円)と
「自家製スパイスジンジャーエール」(600円)
munini
気まぐれでメニューが変わる「プレートランチ」(1,650円)は、副菜がいっぱいで満足感あり

車 約3

西広海岸で忘れられない サンセットタイムを

西広海岸
西広海岸
「海風が気持ちいい」と深く深呼吸する南さん

唐尾湾(かろわん)の奥に位置する遠浅の海岸で、「和歌山県の朝日夕陽百選」にも選ばれる絶景スポット。町の方々も「観光客にはまだあまり知られていない穴場」だと教えてくれました。日が沈むまでは、長い海岸線のお散歩を。晴れた日には浅瀬の海がエメラルドグリーンに色付くので、海の中を眺めながら歩くのもおすすめ。風のない干潮時には水面が鏡のように映るため、幻想的なリフレクション撮影が楽しめます。日没が近づいたら、のんびりと過ごしましょう。波の音を聴きながら、夕日で赤く染まる海を眺めるひと時はスロー旅ならではの贅沢な時間です。この絶景に南さんも思わずうっとり。旅の忘れられないワンシーンとなること、間違いありません。

西広海岸
住所/広川町西広
電話/0737-23-7764(広川町地域振興課観光班)

西広海岸
約350mの海岸線が続く広大なビーチ

車 約5

古民家オーベルジュ潮香/いさりで 和歌山フレンチとともに建築美を味わう

潮香/いさり

広川町の伝統的な町並みを代表する、登録有形文化財「旧戸田家住宅」。その大正後期に建てられた漁業用網工場と邸宅をリノベーションし、2024年にオーベルジュとして新たな役目を担い始めました。網工場を活用したレストラン「潮香」でいただくのは、フランスで研鑽を重ねた金丸シェフが手がける創作フレンチ。地元の海・山の幸の旨みを和歌山発祥の発酵食品や調味料で引き立てた、広川町ならではのおいしさに出会えます。邸宅と蔵を活用したホテル「いさり」の客室は、それぞれ個性が異なる全4室。南さんが訪れた101号室は、客人のおもてなしに使われていた部屋を和モダンに改修。昔ながらの風情を感じる五右衛門風呂も付いています。あまりの居心地のよさにホテルから出られなくなるかも!?

潮香/いさり
住所/広川町広1347
電話/0737-63-1920
料金/大人1人(1泊2食付き)34,942円~
時間/チェックイン15:00〜(最終18:00)、チェックアウト10:00
ランチ11:30~13:30、ディナー18:00~20:00

西広潮香/いさり海岸
ロッキングチェアに揺られながら、中庭を眺めてのんびり
潮香/いさり
「カマスのクレソンソース添え」は南さんにとって忘れられないひと皿になったそう
潮香/いさり
エントランス横にはアスレチックのような網階段も。網元の邸宅という背景を活かした遊び心あふれる内装
潮香/いさり
どの部屋も元の木材やガラス等を活かし、当時の気配を残した情緒あふれる空間となっている