1日に約2,000tという豊富な天然温泉が湧き出る、県内きっての温泉地、湯田温泉。湯温54~73度のアルカリ性単純温泉は柔らかく肌触りがよく、地元の人にも愛されています。温泉の歴史は古く、発見されたのは室町時代と伝わります。ある日、1匹の傷ついた白狐が足を浸していた池の水が、実は効能高い温泉だったことがわかり、以来、湯田は温泉のまちとして栄えました。幕末には、維新の志士たちもこぞって湯田温泉を訪れています。資料に残っているだけでも、高杉晋作、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通、三条実美、伊藤博文など、歴史を動かした偉人たちが湯宿に滞在し、酒を酌み交わしながら密談を行ったのだとか。彼らが浸かった浴槽は健在で、今も入浴することができます。湯田温泉ゆかりの著名人には、ほかに“日本のランボー”と称される詩人・中原中也(ちゅうや)がいます。抒情的で美しい中也の作品は、温泉街に佇む中原中也記念館に多く展示されています。散策がてら訪れてみるのもいいでしょう。
文/ランズ
- 泉 質
- アルカリ性単純温泉
- 効 能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復など

延宝3(1675)年の創業で、幕末には高杉晋作や坂本龍馬ら多くの志士が集った歴史ある宿です。彼らが浸かった湯船「維新の湯」が今も残り、入浴できるのもうれしいところ。ほかに大浴場、露天風呂、貸切湯など、お風呂は全7ヵ所あります。客室は本館と新館に分かれ、大正時代建造の本館は木造2階建ての数寄屋風造り。窓の外に風情たっぷりの日本庭園が望めるほか、内風呂でも天然温泉が楽しめます。和モダンテイストの新館は6階建てで、和室のほかツインベッドルームなども完備しています。食事は季節の食材を厳選し、グレードに合わせて2種類を用意。それぞれ月替わりで旬の味が堪能できます。
住所/山口県山口市湯田温泉3-6-7
電話/083-922-0125


1日約150トン湧出するという豊かな自家源泉のある温泉宿です。大浴場では常に新しい温泉が注がれ、お湯があふれるなかで温泉浴が楽しめるほか、露天風呂は加水加温を一切行わない100%源泉かけ流し。客室は和室、洋室、和洋室が揃い、シングルからカップル、家族まで、用途に合わせて選べるのがうれしいところ。また、料理にも特徴が。梅乃屋では食材の産地、仕入先、保存法、調理法などに徹底的にこだわり、初夏~晩夏の活きハモ料理と、秋~冬の“トラフグ”を使ったフグ会席料理が人気を集めています。
住所/山口県山口市湯田温泉4-3-19
電話/083-922-0051


露天風呂「維新黎明の湯」、竹林に囲まれた露天風呂「わかたけ」、広々とした大浴場「大内の御湯(みゆ)」など、趣の異なる湯船で温泉浴が楽しめます。客室はエグゼクティブフロア悠玄、モダンルーム層雲・和楽、一般客室と多彩に用意され、癒しの時間が過ごせます。夕食は食材を活かした会席料理。別注で山口名物のふく唐揚げ、とらふく刺しなども揃います。そして常盤の名物といえば、なんといっても「女将劇場」。毎晩20時45分から約1時間、踊りや太鼓、マジックショー、琴演奏など、多彩なオリジナルショーが開催されています。ひと時、パワフルな芸で元気をもらいましょう。
住所/山口県山口市湯田温泉4-6-4
電話/083-922-0091
※女将劇場は12/31、1/1は休演。女将不在日は従業員によるオリジナルショーに変更


ホテルならではの機能性と、日本庭園をはじめとする和の情緒がひとつになった、心安らぐホテルです。木々が配された開放感抜群の露天風呂や明るいガラス張りの大浴場では、源泉かけ流しの温泉が楽しめるほか、遠赤外線サウナで日ごろの疲れを癒すこともできます。客室は洗練されたインテリアでまとめられたシングル、ツイン、和室などが揃い、用途に合わせた滞在ができます。地産地消・地産直送の厳選素材を使用した、料理長が腕をふるう「季節の会席料理」で山口の美味を味わいましょう。
住所/山口県山口市湯田温泉3-2-7
電話/083-922-0811


大正期に別荘として建てられた建物を増築し、昭和11(1936)年、旅館として開業。歴史的な木造建築は国の登録有形文化財にも登録されています。客室は数千坪の敷地にわずか14室で、部屋ごとに趣が異なるのも魅力です。また、建物を囲うように池泉庭園、露地、枯山水庭園があり、それぞれに美しい景色で訪れる人を魅了します。温泉は3本の自家源泉を持ち、内湯、外湯ともに100%源泉かけ流し。特に外湯では森林浴と温泉浴が同時に楽しめるという贅沢さ。旬の素材でつくる会席料理は月替わりで提供されるので、季節を目と舌で存分に楽しめます。
住所/山口県山口市緑町4-60
電話/083-922-0560
