かつて日本有数の炭鉱まちとして栄えた
北海道中西部に位置する美唄市。
今はその記憶を紡ぎながら再生を続け
自然と調和する美しい空間が広がっています。
ここにしかない風景と食を求めて、
貫地谷しほりさんと緑豊かな美唄市を訪ねました。
撮影/村上未知 スタイリング/mick(KoaHole)
ヘアメイク/北 一騎 文/加藤和代
車 約1時間20分
車 約1時間20分
農産物がおいしい美唄市の旅は、地元の味覚を楽しむランチからスタート。のどかな田園に佇むベーカリーカフェで、石臼挽きの地元産小麦を使った石窯パンをいただきます。一番人気は、料理4品にスライスパン3~4枚を盛り合わせた「プレート」(1,100円)。もっちり香ばしいハード系のパンで作るサンドイッチや、地元産のアスパラを餌にオーナーが育てる「アスパラひつじ」のキーマカレーもおすすめです。注文後に作るため少し待ちますが、出来立てのおいしさは格別!
Cafe Stoven
住所/美唄市西5北5-5-5
電話/0126-35-4077
時間/パンの販売10:00~18:00、ランチ10:00~LO15:00(土日は11:00~)、カフェ10:00~18:00(LO17:30、土日は11:00~)
定休日/月・火曜日(変動する場合あり)
車 約15分
車 約15分
昭和47(1972)年に閉山した、旧三菱美唄炭鉱跡地に作られた公園です。独特の存在感を放つ高さ約20メートルの巨大な2基の竪坑巻揚櫓(たてこうまきあげやぐら)は、かつて深さ約170メートルの竪坑から石炭を運び出していた施設。ほかに電源を管理していた開閉所、石炭を保管していた原炭ポケットが保存され、竪坑巻揚櫓と原炭ポケットは経済産業省が指定する近代化産業遺産に選ばれています。園内には世界的彫刻家・安田侃(やすだ かん)氏の彫刻が3点設置され、歴史に触れながら気持ちよく散策できます。
炭鉱メモリアル森林公園
住所/美唄市東美唄町常盤台
車 約10分
車 約10分
山間に広がる7万平方メートルもの敷地に、地元出身の世界的彫刻家・安田侃氏の作品約40点を常設展示する野外彫刻美術館。炭鉱の閉山に伴い閉校した小学校がギャラリーとして活用され、美しい芝生や森の中にも大理石やブロンズの作品が点在しています。その光景はどこを切り取ってもフォトジェニック! 自由に触れて、撮影しながらアートを楽しめるのが魅力です。鑑賞後は併設のカフェアルテでひと休み。静かに時が流れる空間で、ハンドドリップのコーヒーやオリジナルのビスコッティを味わって。
安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄
住所/美唄市落合町栄町
電話/0126-63-3137
時間/9:00~17:00
定休日/火曜日、祝日の翌日(日曜日は除く)、年末年始
料金/無料(任意の寄付を受付)
※2023年6~12月(予定)は改修工事のため、ギャラリー(旧木造校舎)を閉鎖
カフェアルテ
時間/10:00~17:00(11月中旬~3月中旬の平日は10:00~16:00)
電話/0126-63-1010
※住所・定休日などはアルテピアッツァ美唄と同じ
アルテピアッツァ美唄では、毎月2日間「こころを彫る授業」が行われています。自分の内面と向き合いながらイタリアの白大理石などをコツコツ彫り、自分の“こころ”をかたちにするという予約制のプログラムです。ツルツルになるまで磨く、粗い部分を残すなど、作品のゴールを決めるのは自分自身。1、2回で終える人もいれば、何年も通って彫り続ける人もいるそうで、授業をきっかけに遠方から訪れる人も少なくありません。
こころを彫る授業
場所/アルテピアッツァ美唄 ストゥディオアルテ
電話/0126-63-3137(事前申込制。申し込み多数の場合は抽選)
時間/毎月第1土・日曜日の10:00~16:00 ※5月のみ第2週
料金/初回参加費:白大理石15,000円、軟石10,000円(大学生以下は割引あり)
車 約10分
車 約10分
美唄のソウルフードの一つが、炭鉱で働く人々にも愛されたびばい焼き鳥組合加盟店。一串に砂肝やハツ、キンカンなどのモツと、皮やモモ肉、玉ねぎを刺しているのが特徴。地元では「モツ串」と呼ばれ、1本で鶏のおいしさを余すことなく味わえます。シメはかけそばに、モツ串を入れた「モツそば」。鶏のだしが溶け出して、こく深い味わいです。老舗店「たつみ」は、店でさばいた丸鶏を部位ごとにボイルし、その日のうちに手刺しで串打ちしたものだけを提供しているので鮮度抜群! ブレンド焙煎塩とコショウが効いたモツ串に、ついお酒も進みます。
びばい焼き鳥組合加盟店
やき鳥 たつみ
電話/0126-63-4589
元祖美唄やきとり 福よし
電話/0126-63-3451
味心 三船
電話/0126-63-2709
車 約10分
車 約10分
宿泊は、見晴らしの良い高台にある自然に囲まれた温泉宿へ。とろりとした肌触りの湯は美肌の湯といわれ、お肌がツルツルになると評判です。露天風呂は広い空とまち並みが一望でき、開放感たっぷり。洞窟露天風呂は日没後に青くライトアップされ、幻想的な雰囲気の中で湯浴みが楽しめます。アウトドア派には、部屋にサイクルハンガーを備え、自転車を持ち込んで泊まれる新館がおすすめ。工具類の無料貸し出しやレンタサイクルなども利用できます。
青の洞窟温泉 ピパの湯 ゆ~りん館
住所/美唄市東明町3区
電話/0126-64-3800
時間/チェックイン15:00、チェックアウト10:00
料金/1泊2食付き1人13,500円~