鳴門市は初訪問ということでしたが、
どのような印象を持っていましたか？

徳島といえば、阿波踊りですよね。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らなきゃ損損」という歌詞は、人生でもすごく大事なことだと感じるんです。そんなポジティブな考えを踊りの歌にして、代々伝統を継いでいるのが素晴らしいですよね。
鳴門海峡の“鳴門の渦潮”は、母から「人生で一回は見た方がいいよ」と勧められました。展望台から鳴門海峡を見下ろすと、とても海の色が澄んでいてきれいでした。渦潮は発生していなかったのですが、船の上からも見られるというので次回はぜひ挑戦したいです。ブラックホールみたいにずっと渦巻いているのかな？ と想像するとちょっと怖いですけど（笑）、絶対に見てみたいです。

神社などのパワースポットに興味はありますか？

プライベートでも神社にはよく行きます。それを旅のメインの目的にすることも多いです。まちの歴史を見守ってきた神社には、その土地が現れているような気がします。今回訪れた「大麻比古（おおあさひこ）神社」は山ならではの風情があって素敵でした。樹齢1,000年の御神木があり、この場所はちゃんと雨が降って、木がのびのびと生きられる、恵まれた場所なんだなと感じました。

神社でお願いごとはしましたか？

撮影の合間にお参りさせていただきました。神社ではいつも、自分の名前・住所と家族全員の名前を心の中で言います。「私は今ひとり暮らしをしていて、実家はここにあって、何々と何々が私の家族です。どうか健康と安全をお願いします」と神様にお願いしています。ちなみにおみくじを引いたら、「急ぎすぎることなく、どっしりと構えていればいい方向に進む」「春になれば今までうまくいかなかったことも花が開く。神様を信じて人にいいことをしてください」と書いてありました。心当たりが少しあるので、その言葉を大切にしようと思っています。

土屋さんがプライベートで訪れる
神社はありますか？

箱根神社や長野の四柱（よはしら）神社、京都の車折（くるまざき）神社などに行きますね。舞台や映画の仕事が始まる前や、大きな仕事が終わった後に神社に行って、「ありがとうございました」とご挨拶しています。車折神社は17歳の頃から行き続けていて、神社の方々にもとてもお世話になっています。何度も訪れることで、そこにいる方たちとも関係性ができて、いいつながりが生まれると思っています。
あと、親戚が宮崎県の鵜戸（うど）というところにいるんですけど、そこにある鵜戸神宮もおすすめです。

自然のパワースポットについては
いかがですか？

和歌山の熊野古道を訪れたときに見た「那智の滝」は素晴らしかったです。昔、その場所を神秘的だと感じた人たちがいて、現在まで大切に守られ続けている滝なのですが、そういったものを自ら感じようとすることは大切だなと思います。最近では、長野の美ヶ原に行きました。ドラマですごく辛いシーンを撮影しなければならなくて、何かパワーをもらえたらと思って。「心が洗われる」という感覚を初めて実感して、本当に生きていてよかったと感じた時間でした。

どんなときにパワースポットを
訪れたいと思いますか？

弾丸旅行でパワースポットに行くときは、仕事などで切羽詰まっていることが多いですね（笑）。そういうときはひとりで、集中して行きたいところをバーッと回ります。でも、弟と一緒に車で旅することもありますよ。弟はマイペースでのんびりなので、私がおしりをペンペン叩いて連れ回しています（笑）。
今はパワースポット以外でも、できるだけいろいろなところへ行っていろいろな人に出会いたい。人は見るもので感覚が変わったりしますけど、その瞬間はきっと一生に一度しか感じられないものだと思うんです。そのときの自分の状況や人生の転機も、一度きりのものだから。最近そういうふうに感じるようになりました。

時間があれば、やってみたいこと、
行きたいところはありますか？

時間をかけて計画した上でどこかに行けるなら、ニューヨークに短期留学して勉強したいです。あとはオーストラリアやカナダにも。海外のことを知ると日本のことをもっと好きになれるので、そういうサイクルって素敵だなと思っています。小学生の頃に、靴がない外国の子どもたちに靴を送ったことがあり、遠い国の支援に携わりたいと以前からずっと考えていました。実は最近、その一歩を踏み出すことができてとても嬉しかったんです。今年は私にとって変化の年で、やれることは全部やる、舞い込んできたものには必ず挑戦する、そんな年でした。失敗しても、今年は挑戦する年だからいいよねって。だから今はやりたいこと、行きたいところが本当にいっぱいあるんです。