初めて来る人におすすめしたい!
歴史好きな僕が案内する
故郷・岡山の旅


今回僕がおすすめするのは、岡山の歴史名所を周る1泊2日の旅。岡山県に行ったことがない友人と周る旅を想像し、ここを回っておけば岡山県の魅力を網羅できるというスポットを盛り込みました。1日目は岡山市や倉敷市などの中心部、2日目は僕の出身地である高梁(たかはし)市を中心としたプランで、そのなかでも特に豊かな自然、歴史的な建造物など、僕のお気に入りの地を巡る旅になっています。
僕は「備中神楽」を踊ってきたことも影響して、歴史を知るのが大好きで、旅のモチベーションといってもいいほど。なので、この1泊2日の旅を通して知的好奇心が満たされたり、岡山の歴史を知ることでワクワクが止まらない場所を選んでみました。自分が生まれていない時代にどんなことがあったのか、人々はどんなことを思い生活していたのか、どんなものに囲まれて生きていたのかなどを想像しながら周ると、より旅を楽しんでもらえるかなと思います。これは岡山県に限った旅の楽しみ方ではなくて、僕が各地の旅で心がけていること。歴史に思いを馳せながら名所を巡ると、その場所がもっと身近になり、旅をより楽しめるようになるのでおすすめですよ!


吉備津神社
「桃太郎」の元になったといわれている、大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)による温羅(うら)という鬼退治の伝説が残る神社。御竈殿(おかまでん)には温羅の首が埋まっているとされており、現在では御釜の鳴る音によって吉凶を占う「鳴釜神事(なるかましんじ)」でも有名に。本殿は全国唯一の「比翼入母屋造り(ひよくいりもやづくり)」が取り入れられ、国宝に指定されている。本殿から南の本宮社をつなぐ約400mある廻廊の美しさは圧巻。
住所/岡山県岡山市北区吉備津931
TEL/086-287-4111
定休日/なし ※御竈殿は毎週金曜日休み

★ 今でも実家に帰ったときには必ず参拝に行く神社で、岡山旅のなかで一番おすすめしたいスポット。僕が子どものときから通っている思い入れの深い場所で、受験をするときには学業成就のえんぴつのお守りを買ってゲン担ぎするのが習慣になっていました
★ もう1つ吉備津神社のお守りといえば、「鬼鈴」という魔除けの鈴が有名。迫力満点の鬼の顔が鈴になったもので、これは僕の東京の家にも置いてあります。ちなみにお守りは自分で買うより誰かに買ってもらう方がご利益があるというのをどこかで読んで以来、自分用に買うよりも友人や家族の分を買うことが多いです!
★ 四季折々の花が咲くなかに建つお社は雄大で、特に国宝に指定されている本殿は必見です。近くには吉備津彦神社もあるので、こちらも併せてお参りするのがおすすめ


吹屋ふるさと村
標高550mの山あいに広がるベンガラ色で全体が統一された町。江戸末期から明治時代にかけて銅とベンガラ生産で栄えた地で、この一帯が「吹屋ふるさと村」として親しまれている。銅山の坑道跡、ベンガラの製造に携わった旧片山家住宅や、映画「八つ墓村」のロケ地になった「広兼邸」、銅山の坑道「笹畝(ささうね)坑道」など見どころも多く、昭和52年に、国の重要伝統的建造物群保存地区に、令和2年には「『ジャパンレッド』発祥の地~弁柄と銅の町・備中吹屋~」として日本遺産の認定を受けた。
住所/岡山県高梁市成羽町吹屋
TEL/0866-29-2205(高梁市観光協会吹屋支部)
定休日/なし

★ 僕の出身地・高梁市の観光名所。ベンガラ色の町並みが印象的で“インスタ映え”もバッチリ。ここは高梁市の遠足スポットの定番で、僕は何度も行ったことがあります。ほかにも小・中学校の頃、吹屋ふるさと村で行われるイベントで備中神楽をよく舞っていたため、思い出の多い場所
★ 吹屋ふるさと村を中心に高梁市を盛り上げていこうという動きがあり、平成24年に閉校した旧吹屋小学校が、吹屋の歴史を知れる観光スポットとして令和4年4月にオープンしました。僕たち東京ホテイソンが館内で流れる映像のナレーションを担当しているので、ぜひ一度遊びに行ってみてほしいです!
撮影/十河英三郎 取材・文/上野郁美(エフェクト) スタイリスト/松本ユウスケ