湯巡りや周囲の散策を楽しむ温泉街は日本ならではの“まちを楽しむ”旅スタイル。
なかでも熊本県の黒川温泉は、「温泉街全体がひとつの宿」という考えのもと好きな旅館のお風呂を選んで日帰り利用できる
“露天風呂巡り”ができる入湯手形があるなどユニークな試みを始めた場所。
西野七瀬さんと一緒に、まちで過ごせばもっと癒される、黒川温泉の魅力を通して「まちに、泊まる」を考えてみましょう。
撮影・動画/齋藤 弦(ACUSYU) 文/若宮早希
プラン作成/甲斐やよい(旅色コンシェルジュ)
※新型コロナウイルスの影響により、施設の営業状況が変更になっている場合があります。最新の公式情報をご確認ください。
まずは黒川温泉街の真ん中にある「風の舎」へ。周辺の観光スポットのパンフレットやマップがもらえる無料の案内所です。黒川温泉街にある旅館の露天風呂を日帰りで利用できる入湯手形1,300円を購入できるほか、タオルなどの入浴グッズも手に入ります。西野さんもスタッフの方から説明を聞いて、さっそく入湯手形をゲット。その日お休みの露天風呂の情報なども、こちらでチェックして。
風の舎
住所/南小国町満願寺6594-3
電話/0967-44-0076(黒川温泉観光旅館協同組合)
時間/9:00~18:00
定休日/無休
黒川温泉は、緑に包まれた里山に30の温泉宿が点在する秘湯ムード漂う温泉街。黒川温泉には、日本にある10種類の泉質のうち、7種類の温泉が湧き出ており、宿ごとに異なる温泉を楽しめるのが魅力で、それが楽しめるのが3カ所の温泉に入れる「入湯手形」です。どこに入ろうか迷ったら、誰でも利用できる「旅館 やまの湯」の足湯(有料100円)に浸かりながら考えてみては? 西野さんも足湯に浸かり、「じんわりと体が温まりますね」とひと休みしました。
温泉街の中心から5分ほど歩いた、静かな一角にある温泉宿。日帰り入浴では、九重山系の岩を積み上げた野趣あふれる露天風呂を利用できます。泉質は硫黄の香り漂う単純硫黄泉。温泉成分が湯の中でふわふわと漂う“湯の華”が見られる、源泉掛け流しの天然温泉が特徴です。硫黄泉にはメラニンを分解する作用があり、肌にも浸透しやすいため、健康的な白い肌が手に入ると言われています。
旅館壱の井
住所/南小国町満願寺6630-1
電話/0967-44-0881
●日帰り入浴
時間/10:00~14:00
料金/600円 ※入湯手形を利用しない場合
※現在は露天風呂のみ利用可能。
※日帰り入浴を利用の場合、事前に電話にて問い合わせを。
田の原川のほとりにあり、江戸時代に勢力を拡大した肥後細川藩の御用宿・献上湯だった歴史を持つ、由緒ある温泉旅館。露天風呂や内湯など7種類あり、時間による入れ替え制で多彩なお風呂を楽しめます。泉質は2種類あり、どちらも湯冷めしにくい保温効果のある温泉。アルカリ性が高く、天然の保湿成分と言われるメタケイ酸を多く含んでいるため、肌に潤いをもたらしてくれます。
歴史の宿 御客屋
住所/南小国町満願寺黒川6546
電話/0967-44-0454
●日帰り入浴
時間/8:30~21:00
料金/600円 ※入湯手形を利用しない場合
温泉街の中心部から少し離れた高台にあり、のどかな里山の景色を見下ろす宿。全ての客室に源泉掛け流しの露天風呂が付いた、贅沢な空間が魅力です。日帰り利用できる露天風呂も、もちろん源泉掛け流し。アルカリ性の温泉は、古い角質を取り除き、皮脂を洗い流す石けんのような効果があり、入浴後つるつる&すべすべの肌になると評判です。低刺激性の温泉なので、ゆっくりと長湯できるのも嬉しいところ。
こうの湯
住所/南小国町満願寺6784
電話/0967-48-8700
●日帰り入浴
時間/8:30~21:00
料金/600円 ※入湯手形を利用しない場合
阿蘇市の洋菓子店、パティスリー ド アソ MIYUKIの姉妹店。2019年、ベルギーで開催された世界中のグルメが集まる国際大会で、“果菓坂ショコラ”が優秀味覚賞を受賞した実力派のパティスリーです。一番人気は、オーダーが入ってからクリームを詰める塩麹シュークリーム250円。ほんのり塩気のある塩麹入りのクッキー生地をのせて焼き上げたシューに、阿蘇小国ジャージー牛乳を使ったカスタードクリームがたっぷり!
パティスリー麓
住所/南小国町満願寺6610-1
電話/0967-48-8101
時間/9:00~17:00
定休日/火曜日
徒歩 約2分
阿蘇の野山をイメージした自然豊かなお庭に、11室の客室が点在する和風旅館。200年以上前の米蔵に使われていた古い木材が情緒を醸す客室棟は、苔むした中庭を囲むように並び、それぞれにお部屋のレイアウトが異なります。温泉付きの離れ客室はプライベート感満載。露天風呂や貸し切り風呂へは、雑木林に囲まれたお庭を通ってアクセスします。
お宿 のし湯
住所/南小国町満願寺6591-1
電話/0967-44-0308
料金/2万2,000円~(1泊2食付きの1名料金)
お昼ごはんは、明治時代の古民家を移築した食事処で。黒川温泉の温泉宿「歴史の宿 御客屋」の料理長が監修する絶品グルメをカジュアルに味わえると人気です。西野さんは、阿蘇のブランド肉・あか牛をステーキやローストビーフで味わえるあか牛御膳を。旨味が凝縮されたヘルシーな赤身に、「めちゃくちゃおいしい!」と感激しきりでした。
Restaurant & Cafe わろく屋
住所/南小国町満願寺黒川6600-1
電話/0967-44-0283
時間/11:00~16:00 (売り切れ次第終了)
定休日/木曜日
徒歩 約2分
温泉街のお土産ショップ。水を使わず、阿蘇小国ジャージー牛乳とはちみつだけで練り上げたかりんとうが看板商品です。クッキーのようなリッチな味わいと食感が魅力で、定番の濃厚ミルクのほか、きな粉やとうきび、ピリ辛の柚子胡椒など4種類の味が。ソフトクリームやいきなり団子などのテイクアウトグルメもあり、小腹が空いたときのおやつにぴったり。西野さんは馬肉メンチに挑戦し「揚げ物なのにさっぱりです」とお気に入りの様子でした。
湯音
住所/南小国町満願寺黒川6602
電話/0967-44-0777
時間/9:00~12:30、13:30~18:00
定休日/無休
黒川温泉の発祥ともいわれる地蔵堂は使い終わった入湯手形を奉納する場所にもなっており、お堂の周りには手形がずらり。西野さんも手形を奉納し、お地蔵さまに旅のお礼をして帰路につきました。そもそもは、貧しい塩売りの若者の身代わりになって首をはねられたという“身代わり地蔵”が祀られているお堂。僧侶がこのお地蔵さまの首をこの地に奉祀したところ、温泉が湧き出るようになったという伝説が残されています。お堂の中には、伝説のお地蔵さまが安置されています。
黒川地蔵堂
住所/小国町満願寺6612-2
電話/0967-44-0076(黒川温泉観光旅館協同組合)
時間/見学自由
料金/無料