お仕事柄、国内外のロケにもよく行かれている大島さんですが、ご家族で行かれる旅行とはどういう違いがありますか?
ロケは本当に秘境というか「どこだこれ?」っていう場所がほとんど(笑)。なので家族旅行のときは、きれいな景色やお寺のような“THE・名所”を周ることが多いですね。でも家族でのんびり、ゆっくりみたいな旅はあまりしないのが鈴木家流です。ダンナがすごくせっかちなので、とにかくつめこんでたくさん名所を周るんですよ。あ、でも一回だけゆっくりしたことがあったな。賢島(かしこじま)の「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS」っていう高級なホテルに泊まったときは「ここを満喫しないともったいない!」って(笑)。GO TOキャンペーンを使ったからできた、豪華な旅でした。
豪華な宿だとできるだけ、ゆっくりしたくなりますよね。それでは大島さんが家族で旅行に行くときに大切にされていることは?
息子の笑福(えふ)が生まれてからは特に子ども中心になってしまうことが多いんですけど、なるべく家族みんなが楽しめるように考えています。でも、子どもが楽しめるスポットに行ってみたら、想像以上に大人も楽しめたなんてこともよくありますね。たとえば和歌山の「アドベンチャーワールド」に行ったときは、動物好きな笑福のために行ったつもりだったんですけど、大人もすごく楽しくて。カバがすごく近い距離で口を開けているところに干し草を固めたものをポンと入れる、エサやり体験がめちゃくちゃ面白かったなあ。笑福が生まれてから旅の幅が広がった気がします。
「あの人」が教えてくれる旅プランで、
もう一歩ディープな旅へ
やはり家族旅行は3人で行かれることが多いですか?
それがそんなことはなくて、友達家族と大人数で行くことが結構多いんです。面白いなと思うのが、「こんなところに行ってみたい」と思っていると、詳しい人から呼んでもらったり、誘われたりすることがよくあって。この前も沖縄行きを計画していたら緊急事態宣言で行けなくなり、解除されたタイミングで「そろそろ……」と思っていると、沖縄にすごく詳しい友達が「一緒に行こうよ」と声をかけてくれたんです。ガイド本で名所を探すより、詳しい人たちが教えてくれる旅プランのほうが信頼できるし楽しいし、誘われたら行っちゃいます。
なるほど。これまでご友人に聞いて知ったスポットで、そんなに有名じゃないけど旅して良かったと思う場所はありますか?
淡路島出身の友達が一緒に行って教えてくれた「淡路島ワールドパークONOKORO」ですね。まず存在を知らなかったし、行ってみたら平日で人もすごく少なかったんですけど、本当に大人も子どもも楽しめるスポットでした。特に印象深いのはいろんな国の模型を見られるミニチュアワールドや、全長40mの芝すべりです。笑福はずーっと芝すべりをしてましたね。「ちょっとしたテーマパークかな」くらいに思っていたので、時間をあまり多くとっていなくて2時間くらいで泣く泣く出たんですけど、今度は1日……いや、1泊2日で行きたいくらいです。
旅は人。あの人たちに会いたくて、
一緒に過ごしたくて旅に出る
これまで何回か訪れたスポットはありますか?
伊勢です。私たちは結婚7年目に伊勢神宮・内宮の近くにある猿田彦神社で結婚式を挙げたんですけど、それ以来毎年伊勢に行っています。というのも挙式のプランナーだった島田さんという方と家族ぐるみの付き合いになり、ダンナが伊勢旅行でしたいことすべてを、その島田さんが叶えてくれるんです。それだけじゃなく、毎年島田さんの家族も合流して一緒にまわってくれるんですよ。実は最初に話した賢島のホテルも、島田さんが紹介してくれたホテルなんです。
そうなんですね!毎年行かれるくらい伊勢にハマった理由は?
伊勢神宮や周辺の神社ももちろん素晴らしいし、家族にとってなくてはならない場所なんですけど、島田さんに会いたい、また一緒に過ごしたいっていう気持ちがすごく強いかもしれないです。さらに伊勢の飲食店の方とか、結婚式を手伝ってくれた島田さんのお友達とか、島田さんが紹介してくださった人とのご縁が、どんどん広がっていて。本当に気持ちの良い人たちで、年に1回必ず会う親戚のような人がどんどん増えているのがうれしいです。振り返ってみると「旅は人」なのかなと思いますね。一緒に行く人や出会う人、それによって楽しみが何倍にも膨らんでいく。これこそが旅の醍醐味だなと思います。