浅田政志の宿旅

旅の目的は、あの宿に泊まること―。浮足立つ宿泊体験を切り取る写真連載。第29回は、買い物、ゴルフ、温泉、ゲーム、卓球など、全世代が遊べる宿。童心に帰らずとも楽しいのです。
写真家 浅田政志の宿旅
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土産物ワンダーランド

Vol.29「鳥羽シーサイドホテル」三重県鳥羽市

緑を抜けると、羽を広げた鳥のような姿を現す「鳥羽シーサイドホテル」。汀館、岬亭、望館の3つの棟が連なり、ロビー奥には輝く鳥羽湾が望めます。エントランスの右手には数百種類の商品が並ぶ売店も。旅の最後なんていわず、ついて早々買い込むのもアリです。
シーサイド杯、開幕!
気軽に遊べるアクティビティが揃っています。グラウンドゴルフは、大きなヘッドのクラブで、旗のついたホールポストに入るまでの打数を競います。ルールが簡単なので、未経験者も楽しめます。
感動を再び
オリンピックの感動が記憶に新しい卓球もできます。卓球台があるのは、仕切られた宴会場。畳、緞帳の王道スタイルの「温泉卓球」。オフィシャルユニフォームは浴衣ですが、スポーツウェアももちろんOK。あのサーブを練習しましょう。
プライベート展望台
客室は多彩なバリエーションがあり、スタイルにあわせて選べます。汀館14Fのお部屋だけの楽しみが双眼鏡。鳥羽湾に向いたソファーに腰掛けて、穏やかな海を周囲を気にせず、楽しめます。
聖地巡礼
3つの大浴場も魅力です。望館の「風見の湯」は内湯のほか、鳥羽湾を望む露天風呂も。そして、ここに見覚えがありませんか? ここは写真集『浅田家』の撮影場所。見返しておさらいしてから、お湯に浸かれば感動はひとしおです。
湯上がりの友
ひとっ風呂浴びたあとはビン牛乳をどうぞ。地元で愛される山村乳業の牛乳はコクはあれど後味は軽やか。フルーツ牛乳はほんのり甘く、コーヒー牛乳は子どもも好きなホッとする味。紙蓋を開けるピンもあるので、爪が短くても安心です。
レトロゲーム大集合
夕食後に遊び足りないときは、カラオケやスナックが立ち並ぶ「遊(ゆう)ロード」へ。ゲームコーナーにはアーケードゲームが所狭しと置かれています。最新機もありますが、旅先にぴったりなのは、子どものころに遊んだあのゲームです。
妻に真珠
鳥羽は、真珠の養殖発祥の地。売店にもたくさんのパールジュエリーが並んでいます。手が届きやすい一粒真珠のブローチから大粒のネックレスまで。旅の思い出にひとついかがですか?

鳥羽シーサイドホテル

ゆったりラグジュアリーな汀館、アジアンテイストの岬亭、落ち着きのある望館と3つの館に客室があり、大浴場や食事のタイプもさまざまで、どんな旅のスタイルでも楽しめるホテル。創業は1971年で、2021年で50周年を迎えました。改装された館内は新しく広々として、サービスも多彩ですが、歴史あるホテルならではの、温かみのあるおもてなしに心がほどけます。

住所 / 三重県鳥羽市安楽島町1084
電話 / 0599-25-8181(予約専用番号、9:00~19:00)
料金 / 21,800円~(2名1室利用時1名あたり、1泊2食付き)

浅田政志
Masashi Asada浅田政志
1979年三重県生まれ。2007年に写真家として独立。2008年、写真集『浅田家』(赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。2020年、『浅田家!』として映画化された。著書に『NEW LIFE』(赤々舎刊)、『家族新聞』(幻冬舎刊)、『家族写真は「」である』(亜紀書房)など。最新作は『浅田撮影局 まんねん』(青幻舎)。また、国内外で個展やグループ展を精力的に開催している。
http://www.asadamasashi.com/