紀州徳川家歴代藩主が約72kmかけて通った
1300年の歴史を誇る龍神村の秘湯
和歌山県中央部に位置する田辺市龍神村の龍神温泉。日高川に沿って元湯や旅館が建っており、湯に浸かりながら山あいの景観と川のせせらぎが楽しめます。開湯の歴史は約1300年前。弘法大師が難陀龍王（なんだりゅうおう）のお告げによって開いたといわれています。江戸時代には、紀州徳川家初代・徳川頼宜公が龍神温泉をいたく気に入ったことから、藩費を用いて保養所を建てさせ、廃藩までの長きに渡り、代々藩主の別荘地としていました。そのときの保養所は、「上御殿」「下御殿」という旅館として現在も残っています。
なお、藩主たちがあ歌山城から龍神温泉まで湯治に通った道のりを「龍神街道」と呼び、現在は歴史風情が楽しめる2つのドライブコース「江戸時代コース」と「らくらくコース」として観光スポットにもなっています。当時の藩主たちに心を重ね、和歌山城からの道のりをドライブで辿ってみるのもいいかもしれません。無色透明の温泉は、汚れた皮脂を落とし、肌をつるつる、しっとりとさせてくれます。その美肌効果は、島根県の湯の川温泉、群馬県の川中温泉と並ぶ、日本三美人の湯としても有名です。
- 泉質／
- ナトリウム炭酸水素塩泉
- 効能／
- 美肌、慢性皮膚病、神経病、切り傷 など
和歌山城西之丸庭園
和歌山城北西隅にある池泉回遊式庭園。通説では、江戸時代初期に徳川頼宜が隠居所の御殿と同時期に築いたとされています。滝の音が心地よく、紅葉渓橋をはじめとする風情ある橋が架かる、雅趣豊かな庭園です。
伊太祁曽神社
和歌山電鐵貴志川線（わかやまでんてつきしがわせん）の伊太祁曽駅ほど近くにある神社。日本書紀によると、日本中に樹木を植えてまわったとされるイタケルノミコトを祀っています。そのため、全国の木材関係者が訪れています。
あらぎ島
有田川町にある珍しい扇状の棚田です。日本の棚田百選にも選ばれたほか、周辺の景観とともに「蘭島及び三田・清水の農山村景観」として国の重要文化的景観に選定されました。
ごまさんスカイタワー
護摩壇山にある高さ33ｍの展望塔で、周辺の山々や紀伊水道の島々まで展望できます。1階にある売店では、龍神村をはじめとする和歌山県内の伝統の味や、龍神村の作家の商品を販売しています。
江戸から続く老舗宿の
日高川沿いの露天でくつろぐ
下御殿
寛永16（1639）年に創業した歴史ある宿で、徳川頼宜の命によって建てられました。館内には、江戸時代から伝わる品々や、寄贈された書画などが展示されています。温泉は、露天風呂と内風呂があり、内風呂は木の質感と香りが感じられるヒノキ風呂と、浴場に畳が敷かれた御座敷風呂の2種類。どちらも窓の外から日高川のせせらぎが聞こえ、心地よい湯浴みが楽しめます。客室は和と洋の特別室や、露天風呂付きの和室など、計17室。料理は山菜料理や川魚など毎月献立が変わる、ボリュームたっぷりの会席料理です。
住所／〒645-0525 和歌山県田辺市龍神村龍神38
電話／0739-79-0007
龍神産のヒノキ香る
ぬくもり溢れる宿
季楽里龍神（きらりりゅうじん）
日高川沿いに位置する宿。館内ロビーには、龍神産のヒノキがふんだんに使われており、暖炉やグランドピアノが置かれた心地よい空間になっています。温泉は内湯と露天風呂があり、内湯をぐるりと囲むように露天風呂が造られています。食事は夕食、朝食ともに基本バイキングスタイル。地産地消にこだわった、旬の食材で作られた料理が並びます。館内にはテラスが付いた喫茶室も。客室は和室と洋室から選ぶことができ、温泉付きの和洋特別室もあります。
住所／〒645-0525 和歌山県田辺市龍神村龍神189
電話／0739-79-0331
