再開発が続く2020年、新しく生まれ変わりつつある街・東京。
明治~昭和のモダンな建築が今も愛されている場所や
新しく生まれ変わったスポットからいまと昔を見通す試みなど、
東京を知るのに欠かせないところがたくさん。
大人の女性がドレスアップして歩くのにふさわしいエリアで、
米倉涼子さんとともに移り変わる東京を体験してきました。

写真/中村和孝(まきうらオフィス)文/田中絵真(ランズ)

かわいいテディベアが一堂に会した心温まる美術館 伊豆テディベア・ミュージアム

1964年の東京オリンピックスタジアムが、東京2020大会に向けて生まれ変わりました。開会式、閉会式のほか、陸上競技やサッカーの会場で、収容人数は6万8000人という規模。隈研吾氏による建築は、特徴的な大屋根の骨組みに国産材を使用。外周の軒庇(のきびさし)には47都道府県から調達された木材を使っているのだとか。日本の伝統的な木材建築の要素を、現代風にアレンジしたスタジアムを、いまは外から見学しましょう。

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住所/新宿区霞ケ丘町10-1

電車 約30

電車 約30

都心にありながら海に面し、緑あふれる浜離宮恩賜庭園も近い竹芝エリア。伊豆諸島や小笠原諸島に向かう客船が旅立つ竹芝桟橋から、ウォーターフロントを一望できます。ウォーターズ竹芝(2020年度開業予定)は、JR東日本とマリオット・インターナショナルが初提携したホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」や「アトレ竹芝」、劇団四季の国内最大級の専用劇場などが集まる、これから注目のスポット。浅草、お台場などに向かう水上バスが発着する船着場も備え、水の町・東京の魅力を発信します。

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ウォーターズ竹芝

住所/港区海岸1-16

電車 約10

電車 約10

新橋でゆりかもめを降りたら、銀座4丁目に向かってぶらぶら歩きをスタート。中央通りに並ぶハイブランドのウィンドウを眺め、銀座シックスの堂々たる建物には圧倒されます。みゆき通りや並木通りで新店を発見したり、流行りのスイーツの行列に並んでみるのも楽しいです。銀座4丁目、和光の時計台前は、待ち合わせの定番スポット。昭和7年から、銀座の顔として往来する人の姿をいつも眺めています。

徒歩 約2

明治28年に創業し、今年125周年を迎えた日本の洋食の老舗。「カツレツ」誕生の店で、現在のとんかつの祖なのだそう。たっぷりの千切りキャベツにウスターソースをかけていただく、ポークカツレツのほか、ハヤシライスやオムライスなどもすべて元祖の味。レトロな店内の雰囲気とともに、楽しんでみては。

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住所/中央区銀座3-5-16

電話/03-3561-3882

時間/11:15~15:00(LO14:15)、16:40~21:00(LO20:30)、土・祝~20:45(20:00LO)

定休日/日曜日

老舗自慢の一品、元祖ポークカツレツ2,000円

徒歩 約5

地下1階、コンクリートの壁に描かれたミューラルアート。かつて
のソニービル前に咲く花々をモチーフにしたSHUN SUDOの作品

電車 約10

電車 約10

ソニービルの跡地に生まれた、地上1階から地下4階までの立体公園。地上フロアはプラントハンター西畠清順氏が世界中から集めたエキゾチックな植物が生い茂る「買える公園」。地下には、カルチャーグッズが並ぶ「THE CONVENI」、カフェ感覚で楽しめるクラフトビールスタンド「BEER TO GO」などのショップのほか、各種イベントを開催するスペースも。期間限定のスポットで、いまだけの公園歩きを楽しみましょう。

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住所/中央区銀座5-3-1

時間/10:00~20:00(店舗により異なる) 地上部は5:00~24:30に入園可能

オフィス街の中心・大手町に現れた日本旅館。エントランスを入ると吹き抜けが高く広がり、竹と栗の木でできた下駄箱のすき間から外の光が差し込んで、外の喧騒がまるでうそのようです。はだしで過ごせる畳敷きの空間、和の意匠を大切にした客室、地下1500mから湧き出た、琥珀色の温泉など日本旅館らしさと、各階の宿泊者が自由にお茶やお菓子が楽しめるお茶の間ラウンジなどのホテルサービスが融合した、極上のステイを楽しめます。

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住所/千代田区大手町1-9-1

電話/0570-073-066(星のや総合予約)

料金/1泊84,000円~(1室あたり、税・サービス料10%別、食事別)

星のや東京ダイニングエントランス

ダイニングメニュー「五つの意思」

電車 約20

電車 約20

画像上:葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 江戸時代・19世紀 25.2×38.5cm 和泉市久保惣記念美術館
画像下:しりあがり寿《ちょっと可笑しなほぼ三十六景 太陽から見た地球》 2017年 32.0×47.0cm 作家蔵
展示期間:6月24日~8月24日

12の展示室とアートライブラリーのほか、レストラン、カフェ、ミュージアムショップをもつ国内最大級の美術館。波のようにうねるガラスのカーテンウォールの外観、円錐形の正面入口など、黒川紀章による建築はそれ自体も見どころ。6月24日(水)からは、「古典×現代2020-時空を超える日本のアート」展を開催予定。北斎×しりあがり寿、若冲らの花鳥画×川内倫子など、古典と現代アートの対比し日本美術の新たな魅力を発見できます。

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住所/港区六本木7-22-2

電話/03-5777-8600(ハローダイヤル)

時間/10:00~18:00(会期中の金・土曜は~20:00)

徒歩 約15

日本と世界の人々との文化交流と知的協力目的に、ロックフェラー財団など内外からの支援を受け1955年に開館。京都の名造園家の手による四季の彩りが美しい日本庭園、前川國男ら日本建築界の3巨匠が共同設計した旧館など、見どころがたっぷり。日本庭園に面したレストランSAKURAは、旬の食材をふんだんに取り入れたフレンチレストラン。昭和の歴史を物語る建物と美しい庭園で、優雅なひと時を。

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住所/港区六本木5-11-16

電話/03-3470-4611

時間/レストランSAKURA 11:30~14:00(LO),17:30~22:00(21:00LO)

プリフィックスランチ3,300円(アペタイザー、メイン、デザート)より、メインのオマール海老(プラス550円)

車 約5

車 約5

1958年に開業した、東京のシンボルともいえる電波塔。高さ150mのメインデッキ、250mのトップデッキと2か所の展望フロアは近年リニューアルされ、スタイリッシュで洗練された空間に。ワイドになったガラス窓から、都心の街並みを間近で見下ろせるのは、東京タワーならでは。足もとからタワーを見上げる写真を撮りたいなら、芝公園に向かう「東京タワー下」交差点あたりが、おすすすめのスポットです。

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住所/港区芝公園4-2-8

電話/03-3433-5111

時間/9:00~23:00(メインデッキ・22:30最終入場)

料金/大人1200円(メインデッキ)

徒歩 約15

世界に通じる日本独自のホテルの創造を、という思いを込め1962年に開業。昨年9月に本館を建て替えて名称も改め、新たなスタートを切りました。谷口吉郎氏の設計による本館ロビーを、オークラプレステージタワーのメインロビーとして、細部まで再現。ディナーはオールデイダイニングオーキッドへ。開放感のある店内で、ローストビーフやビーフストロガノフなどオークラ伝統の料理を味わえます。

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住所/港区虎ノ門2-10-4

電話/03-3582-0111(代表)

時間/6:30~22:00(オーキッド)

人気メニューのビーフストロガノフ3,850円