AREA FEATURE 石川県・福井県

新しい年にパワーをもらう 加賀・越前 聖地と美味を巡る北陸冬紀行

点在するパワースポットを訪ね、冬ならではのグルメを満喫する

 石川県と福井県の県境に広がる加賀越前エリアは、標高2702m級の白山と日本海の間に位置し、雄大な自然が描く絶景に出合える場所。なかでも白山は、富士山、立山に並ぶ日本三名山のひとつで、古来、「白き神々の座」として崇められ、仏教とも結びついた“白山信仰”が独特の文化を育んできました。今も、北陸最強のパワースポットと言われる「白山比咩神社」、そそり立つ奇岩が圧巻の「那谷寺」など、各地に聖なる場所が点在しています。魅力あふれる神社仏閣で初詣をすれば、2020年を気持ちよくスタートさせられそう。なお、雪が降る寒さの厳しい時期なので、防寒対策はしっかりと。
 魚介の宝庫と呼ばれる北陸の旅では、グルメも楽しみ。特に冬は脂がのって身の引き締まった魚が各地であがり、おいしい料理になって出迎えてくれます。一番の楽しみは、やっぱり福井の越前がに。身がたっぷり入った極上の越前がにをお腹いっぱいいただきましょう。ほかにも、寒ブリ、のど黒、甘エビなど、おいしい魚介はよりどりみどり。海沿いの町に行けば、活きのいい魚介がリーズナブルに食べられます。
 また、雄々しい波しぶきが砕け散る日本海・越前海岸を訪れると、黄色や白のかわいい水仙が一面に咲き誇り、冬の寒さをひと時、忘れさせてくれます。1月20日(月)までは水仙まつりが行われ、水仙のプレゼントや特産品の販売、ワークショップなど各種イベントも行われているので、ぜひ立ち寄ってみましょう。
 夜はもちろん、北陸の極上の温泉でひと休み。あわら温泉や、加賀温泉郷(粟津温泉、片山津温泉など)、各地の出湯で英気を養い、充実した1年を迎えたいですね。

文/合津 玲子(RUNS)

加賀・越前(石川県・福井県)
ACCESS
●JR東京駅 ⇒
東海道新幹線 約2時間10分 ⇒ 米原駅 ⇒ 北陸本線約1時間20分 ⇒ 加賀温泉駅
●JR大阪駅 ⇒
JR特急サンダーバード 2時間20分 ⇒ 加賀温泉駅

神聖な空気に包まれたいパワーあふれる聖地巡り

白山信仰に彩られた加賀・越前の神社仏閣はご利益がいっぱい。
石材の宝庫だった小松市の石切場も幻想的で必見です。

白山比咩神社の厳かな雰囲気を楽しむ

白山比咩神社
「おもて屋」の大判焼
写真 ©MANABU NAKANISHI

白山をご神体とする神社で、全国に3000余社ある白山神社の総本宮。4万7000平方mもの境内に社殿が並び、荘厳な雰囲気。縁結びの神としても知られています。参詣後には表参道駐車場付近にある「おもて屋」の大判焼を食べて、ひと休みしましょう。

住所/石川県白山市三宮町二105-1
電話/076-272-0680

微笑む狛犬 二の鳥居の両サイドには、微笑む狛犬が!

那谷寺の森閑とする境内で時を忘れる

那谷寺
那谷寺
那谷寺
隠れキャラ「棟梁サル」。朱塗りの楓月橋にいるよ! 棟梁サル

養老元(717)年、泰澄大師が創建したと伝わる、1300年の歴史を誇る古寺。斜面に建てられた本殿や境内にそびえたつ奇岩、樹齢数百年の古木、苔むす参道などが見事で、極楽浄土を思わせます。小堀遠州指導のもと造られたという庭園は国の名勝。

住所/石川県小松市那谷町ユ122
電話/0761-65-2111
拝観時間/8:45~16:30(3月1日~11月30日は8:30~16:45)
拝観料/600円

写真 ©MANABU NAKANISHI

滝ケ原石切場で小松の石文化に触れる

滝ケ原石切場
滝ケ原石切場の巨大な洞窟

古来、良質な石材の宝庫だった小松市。「国会議事堂」など有名建築物にも使われてきました。江戸時代後期から採掘が始まった「滝ケ原石切場」では今も緑色凝灰岩が採掘されています。巨大な洞窟は幻想的な空間となり、日本遺産にも認定されています。

住所/石川県小松市滝ヶ原町ウ20
電話/080-1962-9399(里山自然学校こまつ滝ヶ原)

※石切り場の見学には事前申し込み(料金/500円)が必要です。

白山平泉寺で歴史ロマンに浸る

白山平泉寺
白山平泉寺の石畳
白山平泉寺

「白山平泉寺」は養老元(717)年に開創されたと伝わる古寺。戦国期には一大宗教都市を形成するも、全山焼失し、今は深い苔に覆われた参道が往時を偲ばせます。現在は平泉寺 白山神社となっている歴史ロマンあふれる寺の跡を、ゆっくり散策してみましょう。

住所/福井県勝山市平泉寺町平泉寺
電話/0779-88-8117(勝山市役所商工観光・ふるさと創生課)

北陸グルメと花のイベントへ

新鮮な魚介類や加賀九谷野菜のパフェなど、
おいしいものがいっぱいの加賀・越前。
冬の風物詩、越前海岸の水仙も見ごたえ十分です。

写真映え必至、加賀パフェって何?
加賀パフェ
加賀パフェ

加賀パフェとは、加賀九谷野菜などを使った色鮮やかでヘルシーなスイーツ。加賀市のおもてなし喫茶メニューとして開発され、現在、市内6店舗で提供しています。それぞれオリジナルな味が楽しめるのも嬉しいところ。セットメニューには献上加賀棒茶が付き、山中漆器や九谷焼を使用しているので、見た目も豪華です。全店950円。

問合せ/0761-72-7900(加賀ご当地グルメ推進協議会)

旬の魚介類てんこもりの海鮮丼

海の幸が豊富な加賀ならでは、地元で水揚げされた新鮮な魚介類がこれでもか! とのった海鮮丼が各店で味わえます。冬はのど黒、寒ブリ、甘エビなどの高級すしネタが狙い目。

問合せ/0761-72-6678
(KAGA旅・まちネット)

※写真はイメージ。季節によって内容が変わることがあります。

海鮮丼
海鮮丼
越前がに
越前がに
越前がに
越前がに

越前がに

福井の海が生みだす極上のごちそう、越前がに。毎年11月6日から3月20日までが越前がにの漁期なので、まさに今が食べごろです。茹でて、焼いて、刺身で。好みの味わい方でどうぞ。

甘やかな水仙の香りを楽しむ
甘やかな水仙の香りを楽しむ
甘やかな水仙の香りを楽しむ
甘やかな水仙の香りを楽しむ

甘やかな水仙の香りを楽しむ

越前海岸は日本三大水仙群生地のひとつ。その面積は60~70haで日本最大を誇ります。毎年、12月から2月ごろ、海岸沿いに一斉に咲き乱れ、青い海とのコントラストが見事。水仙まつりも開催されるので、ぜひ訪れてみましょう。

第45回 越前海岸水仙まつり

2019年12月14日(土)~2020年1月20日(月)

期間中は、越前町、南越前町河野、福井市越廼の各地区で持ち周りでイベントを開催。
問合せ/0778-37-1234(越前海岸観光協会連合会)

寒さを吹き飛ばすなら温泉が一番!露天風呂付客室のある宿で至福の時を

何度でも、気兼ねなく、湯浴みを楽しみたい。
そんな冬旅にぴったりの、露天風呂付客室がある宿をご紹介

法師
法師
法師
法師
1300年の歴史を刻む
老舗旅館で
極上の湯に癒される

法師

46代に渡り一族で経営を続ける北陸最古の秘湯の宿。四季折々美しい庭園を眺めつつ、ゆったり過ごせます。料理は加賀コース、白山コースのほか、冬限定のずわいがにを使ったプランなども選べます。

住所/石川県小松市粟津町ワ46
電話/0761-65-1111
料金/1万6000円(税別)~(1泊2食付)

美しい柴山潟を望みながら
温泉浴と美食を堪能

矢田屋 松濤園
(片山津温泉)

明治29年創業の、全室レイクビューがうれしい温泉宿。加賀野菜など地元の味を堪能できる料理も自慢です。館内には「叶福助さま」が飾られ、“縁起の宿”としても知られます。

住所/石川県加賀市片山津温泉セ1-1
電話/0750-550-392
料金/1万4000円~(1泊2食)

矢田屋 松濤園(片山津温泉)
矢田屋 松濤園(片山津温泉)
矢田屋 松濤園(片山津温泉)
矢田屋 松濤園(片山津温泉)
グランディア芳泉
グランディア芳泉
グランディア芳泉
グランディア芳泉
季節の移ろいを愛でつつ
心ゆくまで
リラックスできる宿

グランディア芳泉
(あわら温泉)

庭園が美しい部屋、モダンな離れの部屋など、個性的な客室が揃う温泉宿。天上のSPA「月の湯」「星の湯」では大風呂、ひのき風呂、露天風呂などで温泉三昧を。越前の食材を使った料理も美味です。

電話/福井県あわら市舟津43-26
住所/0776-77-2555
料金/1万3200円~(1泊2食付)