江戸時代から明治にかけ活躍した近江商人のふるさと、豊郷町。
偉人の足跡をたどりながらのんびり散策すれば、
懐かしい風景に出合え、ノスタルジックな気分に浸れます。
トップアイドル・松井珠理奈さんも古い街並みを歩き、
「まるで映画の世界のよう」とうれしそう。
静かな町でのひとときを松井さんと一緒に楽しみましょう。
伊藤忠商事や丸紅の創始者として知られる初代伊藤忠兵衛の旧宅で、二代忠兵衛の生家でもある屋敷を、そのままの形で保存・公開した記念館です。明治13年築の広々とした屋敷や土蔵が当時のまま残り、初代忠兵衛が使った洋式の帳簿類、二代忠兵衛愛用のステッキなど、貴重な品々も展示。近江商人として活躍し、繊維卸から総合商社へと道を拓いていった伊藤家の足跡、活躍などがよくわかります。
電話/0749-35-2001
時間/10:00~16:00
休/月曜日
料金/無料
飾らない雰囲気が居心地のいい食堂。多彩なメニューが並び、ランチどきは地元客で賑わいます。さしみ定食900円、天ぷら定食900円、ひれかつ定食850円など、リーズナブルな値段もうれしいところ。近江牛ステーキ定食3500円は、さしみや小鉢も付きボリューム満点。とろけるような近江牛を味わいましょう。
電話/0749-35-3443
時間/12:00~14:00、17:00~21:00
休/水曜日
安政元年(1854)、彦根藩主・井伊大老から酒造りを命じられ、以来、歴史を刻んできた老舗。昔ながらの手法で醸す「金亀」の由来は彦根城の別名「金亀城」から。ラベルにある40から90の数字は、お米の磨き(精米歩合)を表し、それぞれ味わいが異なります。酒蔵では試飲も可能なので、好きな1本を見つけましょう。また、米麹だけを使った甘酒も各種あり、女性に人気です。
電話/0749-35-2538
時間/9:00~17:00、試飲無料、
酒蔵見学無料(事前予約がおすすめ)
休/無休
江戸末期の近江商人、藤野喜兵衛喜昌の旧宅跡。喜兵衛は幕末、北海道に渡り、「又十」の商標で呉服屋を営み、そのかたわら、漁場を開いて北前船により鮭や鱒を大阪や兵庫に輸送。これがのちに缶詰工場として発展し、「あけぼの缶詰」へと受け継がれました。旧宅には、井伊直弼から拝領した武具など千点以上もの美術・工芸品が展示されるほか、湖国百選に選ばれた名庭園「松前の庭」が保存されています。
電話/0749-35-2356
時間/9:00~16:00
休/月曜日、水曜日、金曜日
料金/200円
昭和12年5月、「丸紅商店」の専務だった古川鉄治郎によって寄贈された小学校。設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズが担当し、当時としては珍しい鉄筋コンクリートの校舎のほか、プールや講堂、独立した図書館などを備え、最先端の設備を誇りました。校舎内階段手すりにはイソップ童話をモチーフにした「ウサギとカメ」の像があり、かわいいと人気です。また、アニメ『けいおん!』の舞台のモデルになったともいわれています。
電話/0749-35-3737
時間/9:00~17:00
休/年末年始
料金/無料
豊郷小学校旧校舎群のなかにある酬徳記念館にあり、たまねぎドレッシングや特産品のかぼちゃを使った「とよさとプリン」、自分でアイスを抽出して作る「うさかめアイス」などが購入可能。ほかにも、うさかめストラップや豊郷町観光協会マスコットキャラクターよいとちゃんグッズ、『けいおん!』関連グッズなども販売しています。
豊郷小学校旧校舎群内
電話/0749-35-3737
時間/9:00~17:00
休/無休
豊郷町の自然をいかし、「たまねぎドレッシング」など、次々にヒット商品を生む市川農場。なかでも人気なのがおいしいいちごです。地表80cmの高さにベンチを設置した高設栽培で糖度の高い「章姫」が栽培されており、数時間で売切れてしまうほど。12月から6月に豊郷を訪れたら、朝一番に直売所でいちごをゲットしましょう!
豊郷小学校旧校舎群の近くにあり、うどんやそば、丼ものなど豊富なメニューが並びます。一番人気は中華そば700円。和風ダシで作る澄んだ色のスープは、あっさりとした昔懐かしい味わい。ほかに肉うどん700円、玉子丼680円なども。店内はテーブル席のほか座敷席もあります。
電話/0749-35-2111
時間/11:00~16:00(土日・祝日は~19:00)
休/水曜日
平安時代に編纂された「延喜式神名帳」に名が記されたという由緒ある神社。阿自岐とは百済系渡来人「阿自岐氏」に由来するといわれています。池のなかに島が点在する「池泉多島式」の庭園が見どころ。また、本殿は文政2年(1819)に建立された歴史あるもの。建築年代の技法がよく残っており、県指定有形文化財に指定されています。
電話/0749-35-2743
時間/9:00~16:00
近江商人とは、現在の滋賀県である近江国に本宅を置き、他国へ行商して歩いた商人のことです。「近江の千両天秤」ともいわれ、天秤棒1本から財を築き、江戸、大坂、京都をはじめとする全国各地に進出し、豪商と呼ばれるまでに発展していきました。豊郷出身の近江商人には商才に長け、大きな富を築き、歴史にその名を残した人が多くいます。なかでも筆頭に挙げられるのは、総合商社の伊藤忠商事・丸紅の創業者である伊藤忠兵衛でしょう。近江麻布の行商からはじまり、長崎の出町で外国貿易の盛んな状況を目の当たりにしたことから、日本における貿易のパイオニアといわれるほどになりました。明治15年、中山道に面した場所に建てられた初代・伊藤忠兵衛の旧邸は、伊藤家が生活していた頃のままの形で、「伊藤忠兵衛記念館」として残されており、近江商人の伊藤忠兵衛の当時の暮らしぶりを今に伝える貴重な場所となっています。「木綿王」として巨万の富を築いた薩摩治兵衛も、豊郷が生んだ豪商のひとり。豊郷出身の偉大な先人たちを紹介する「先人を偲ぶ館」の建物は、二代目薩摩治兵衛(バロン薩摩)が寄付した「フランス・パリの日本館」をモチーフにしたものです。また、国の登録有形文化財であり、豊郷町のシンボルでもある豊郷小学校旧校舎群を寄贈したのは、伊藤忠兵衛の甥で丸紅の専務だった古川鉄治郎です。現在も豊郷町に残る近江商人たちの足跡をめぐってみてはいかがでしょう。
文/Map & News
撮影協力/先人を偲ぶ館
電話/0749-35-2484
時間/10:00~16:00
休/月・水・金・日曜日
料金/無料
※音が出ます