源泉100%自然湧出の“究極の温泉”と
1世紀以上の歴史を感じる宿を満喫
法師温泉は、群馬県みなかみ町の標高800mの林の中にひっそりと佇む秘湯。弘法大師が巡錫の際に発見したと伝えられています。国鉄時代の「フルムーン」のポスターにも登場した「法師乃湯」では、湯船の底に敷き詰められた玉石の間からポコポコと温泉が湧き出し、“究極の温泉”ともいわれるほど。明治に建てられた「長寿館」は、本館や別館、法師乃湯の建物などが登録有形文化財に指定されています。館内には、与謝野晶子や川端康成などの歌人たちの書が飾られ、滞在していた部屋は当時の面影を残したままとなっていて、ノスタルジックな雰囲気を味わうことができます。
Text:YOSHIE MATSUO(RUNS)
- 泉質/
- カルシウム・ナトリウム硫酸塩泉、単純温泉
- 効能/
- 神経痛、切り傷、やけど
自然湧出する2つの浴舎で贅沢な湯浴み
法師温泉 長寿館
長寿館には自然湧出の無色透明な2つの浴舎があり、泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉です。代表的な「法師乃湯」は、源泉が底から湧出し、4つに仕切られた浴槽は38~41℃とそれぞれ温度にわずかな違いが。普段は混浴ですが、20~22時までは女性客のみの入浴となります。ほかにも、男女入れ替え制の「長寿乃湯」、野天風呂と内風呂を備える「玉城乃湯」があり、野天風呂からは、三国山の山脈や満天の星を望むことができます。本館の囲炉裏では、一年を通して薪がパチパチと音をたてて燃え、客人同士の談笑の場になっています。明治の文人たちが宿泊した当時の面影を残す客室で、そばを流れる法師川のせせらぎを聞きながら休息を。食事は、上州肉や上州麦豚、野菜など群馬県産の食材を使った料理が味わえます。
住所/〒379-1401 群馬県利根郡みなかみ町永井650
電話/0278-66-0005