浅田政志の宿旅

わざわざ泊まりに行きたい宿を訪ね、そこでしか見られない風景を切り取ります。
浅田政志の宿旅
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Vol.2 「曹洞宗 福王山 正覚寺」埼玉県飯能市

「心を洗う」という体験
坐禅の心得は呼吸を整えること。呼吸を整えると考えも整います。
食事も修行のひとつ
「五観の偈(ごかんのげ)」を唱えてから食べる
「典座料理」。食事中、私語は禁止。静寂のなか、
自分の咀嚼音が響きます。
目覚しは鳥のさえずり
起床は5:30。鳥の声、木の葉ずれだけが聞こえるここは別世界。
渾身の一文字
お経を書き写す修行。300字程度を写し終えるのに
1時間半から2時間くらいかかるそう。
心も磨く
帰る前には感謝を込めてお掃除を。
ヒノキでつくられた縁側の雑巾がけは清々しい。

曹洞宗 福王山 正覚寺

豊かな自然のなかに佇むお寺。宿坊として宿泊参禅を受け付けているほか、日帰りでも座禅や典座料理(要予約)が体験できる。宿泊参禅は、夕方に上山し、坐禅、法話、読経の後、典座料理の食事と入浴を行います。三黙道場(さんもくどうじょう)といって、私語を慎むなどの作法も住職が丁寧に教えてくれるので、ゆっくり自分の心に向き合えます。

住所/埼玉県飯能市上名栗2326
電話/042-979-0235

浅田政志
Masashi Asada浅田政志
1979年三重県生まれ。2007年に写真家として独立。2008年、写真集『浅田家』(赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。著書に、『NEW LIFE』(赤々舎刊)、『家族新聞』(幻冬舎刊)、『家族写真は「」である』(亜紀書房)など。国内外で個展、グループ展を精力的に開催している。