―― 新上五島町に来られたのは初めてですか?
五島列島には昨年来たことがありましたが、新上五島町は今回が初めて。来るまでは、とりあえず魚!のイメージしかありませんでした(笑)。「すごく魚が釣れる!」と聞いていたので、そのイメージが強かったんです。実際に来てみると、おいしいものがたくさんあったり、何気ない景色が本当にきれい。今回、新上五島町のよいところを知って、大好きになりました。もちろん釣りも楽しみました。撮影の前日にプライベートで船釣りに行ったのですが、さまざまな種類の魚がたくさん釣れて、もうびっくり!
―― プライベートでの釣果はいかがでしたか?
大きいのを釣っちゃいました(笑)。タイ、アオハタ、カイワリ、イトヨリ……イトヨリは特に大きかったですね。竿を投げるごとに違う魚が釣れて、サイズもすごく大きくて驚きました。だから「今度は何が釣れるんだろう」とワクワクしますし、また時期を改めて釣りに来たいですね。
―― 蛤浜海水浴場では「上五島に来たって感じがする」とおっしゃっていました。
五島列島は地図で見ると、島がぽこぽこっとたくさん集まってできています。蛤浜(はまぐりはま)は広い砂浜の奥、沖の方に島がたくさん見えたので「ああ、この景色は上五島らしいなあ」と思いました。
―― ほかに、印象的だった場所はありますか?
桐教会ではシスターとお話しすることができたのですが、ざっくばらんに幼少期のお話や教会のことなど何でもお話ししてくださるんです。その垣根のなさに感動して、実際に訪れて話を聞くことは、こんなに素敵な体験なんだと感じました。最後には「ここはオープンな場所ですから、いつでも来てくださいね」と言ってくださってそれがすごくうれしかったです。信仰の場なので遠慮してしまいますが、ここの人にとっては暮らしの一部なのだなと感じました。
―― 暮らしといえば食も充実した旅でした。
竹酔亭で食べた五島うどんはとてもおいしかったです。アゴ出汁で食べたことはあったのですが、卵醤油で 食べたのは初めて。醤油自体に秘密があるのか、分量に秘密があるのか……おいしすぎて、ついツルツルっと食べてしまい、気づけばおなかがいっぱいでした。
―― 五島うどんはお土産でも買われていましたね。
五島うどんとうどんすくい棒を買ったので、おうちでも地獄炊きをしようと思っています。でも、ここで食べるおいしさには絶対敵わないんですよね。その土地のものは、そこで食べるのがやはり一番です。味わうならやっぱりここに帰ってこなければいけませんね(笑)。
―― 五島列島リゾートホテル マルゲリータはいかがでしたか?
温泉や眺望も素晴らしいですが、なんといっても料理が絶品。本当に感動しました。前菜からメインまで、すべてがおいしかったです。何を食べてもおいしいもんだから、「このシェフは何者なんだ!?」と推理を始めたくなるくらい(笑)。釣った魚もさばいていただいたので、とにかく夕食は盛りだくさんで大満足でした。その話で盛り上がっていたために気付いたら日が沈んでしまっていて夕日は見逃したのですが、夕食後、ホテルの周辺を散歩したんです。月の明るい夜だったので星が見えにくいはずなのに、肉眼でもたくさん見えて、感動しました。
―― 次に来たら、してみたいことはありますか?
釣りはもちろんまた行きたいですし、教会巡りもしたいです。町には、29も教会があるそうで、教会ごとにステンドグラスのデザインや内装が違うと聞いたので、次回は、自分たちで運転していろいろなところを巡ってみたいですね。あとは、ありのままの自分で、またここにいられたらうれしいです。そして、もっと新上五島町を知ることができたらと思います。
―― 新上五島町をこれから訪れる人に体験してほしいことがあれば、教えてください。
作られたものじゃない、ここの大自然を体感してほしいです。星空や鳥の声、海の音、風の音……それは、ここでしか味わえないものだと思うんです。海と山ってどこにでもあると思うでしょ? だけど、ここの山は一歩踏み入ると動物たちの領域だと感じさせる迫力があるんです。そこから海岸に出ると、壮大な海が広がっています。その共存が本当に素晴らしいんです。これはぜひ知ってほしいですね。ただ、訪れる人が多くなってこの自然が荒れてしまうのはもったいないので、言わないでおこうかな。自分だけの秘密にしたいと思うぐらい本当にいいところです。
―― 普段の旅のスタイルについても聞かせてください。
国内はすごく身軽ですね。忘れ物をしても現地で調達できますし、最小限で行きたい派です。必ず持っていくものもなくて、ビニール袋くらい?(笑) 。旅先でよくやることは洗濯。ついやっちゃいます。反対に、海外に行くときはあれこれ心配で、栄養ドリンクやカップ麺など持っていって荷物が多くなりがちです。いずれにせよ、心地よく過ごせるように心がけています。
1981年生まれ、奈良県出身。1997年、映画『萌の朱雀』主演で俳優デビュー。同作で、第10回シンガポール国際映画祭主演女優賞、第12回高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞した。その後、『Mother』(日本テレビ系)、連続テレビ小説『カーネーション』(NHK総合ほか)、『最高の離婚』(フジ系)、映画『そして父になる』(2013年)、『茜色に焼かれる』(2021年)など多数の映画やドラマに出演。これまでに日本アカデミー賞、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、キネマ旬報ベスト・テン、毎日映画コンクールほか数々の女優賞を受賞。現在は、2024年度前期連続テレビ小説『虎に翼』での語り役が注目を集めているほか、日本・フィリピン合作映画『DitO』が7月26日より全国順次公開予定。
衣装協力
1日目/パンツ33,000円(レキップ 03-6861-7698)、ブラウス、スニーカー、ネックレス(すべてブリュッケ)
2日目/ワンピース61,600円、ベルト15,400円(共にレキップ 03-6861-7698)、パンツ41,800円(アニエスベー 03-4355-0110)、カットソー、シューズ、ピアス(すべてブリュッケ)
取材撮影協力
長崎県新上五島町
編集長
播磨雄介
編集
阿部大亮 細淵佳奈子 石川 葵 福田桃子
大熊静香 吉川綾乃 白田麻依子 清水彩純
アドバタイジング
田中伸幸
デザイナー
松田 洋(ヒストリアル)
HTMLコーダー
安川紗世 大迫礼乃(ヒストリアル)
発行人
井上秀嗣
発行元
株式会社ブランジスタメディア
東京都渋谷区桜丘町20番4号
03-6415-1183