「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されるほど、ダイナミックな自然に満ちた高知県室戸市。室戸岬にある地層には隆起を繰り返してきた海底の歴史が刻まれ、そのスケールは壮大で、亜熱帯性植物で形成された森の奥には、パワーみなぎる神秘的な巨木が。クジラやイルカ、深海魚との縁が深く、めずらしいグルメも目白押し。地球規模の未知なる体験ができる冒険の旅に出かけませんか?
写真/福井麻衣子 スタイリング/石川美久
ヘアメイク/佐伯エミー 文/西 倫世
「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されるほど、ダイナミックな自然に満ちた高知県室戸市。室戸岬にある地層には隆起を繰り返してきた海底の歴史が刻まれ、そのスケールは壮大で、亜熱帯性植物で形成された森の奥には、パワーみなぎる神秘的な巨木が。クジラやイルカ、深海魚との縁が深く、めずらしいグルメも目白押し。地球規模の未知なる体験ができる冒険の旅に出かけませんか?
写真/福井麻衣子 スタイリング/石川美久
ヘアメイク/佐伯エミー 文/西 倫世
国の文化財「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された吉良川のまちなみ。特に明治時代から昭和初期にかけて良質な木炭の集散地として繁盛し、積出港としても栄えました。それに伴い土佐備長炭を扱う商家や回船も栄え、その繁栄ぶりを表す歴史的な町並みとしてその面影が残っています。町内は浜地区と丘地区、異なる2つの集落で構成され、浜地区で見られるのは土佐漆喰の白壁に水切り瓦を備えた切り妻造りの町家、丘地区は「いしぐろ」と呼ばれる石の防風壁に囲まれた民家。漁師町の多い室戸の中で一風変わった風情があります。
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住所/高知県室戸市吉良川町

2025年で創業100年目! 遠洋漁業で栄えた昭和期の料亭の雰囲気が残る空間で、室戸で獲れた魚介を味わえます。室戸名物のキンメダイを堪能できる丼は、トッピングやサイズ違いで6種も。一番人気の「キンメ丼」はまず地魚の刺身、キンメダイの照り焼きを味わい、最後はキンメダイのアラのみで取った出汁をかけていただく出汁茶漬けでシメ。淡泊でクセのない白身魚であるキンメダイは、脂の甘みが上品で、すっきりした旨みを味わい尽くせます。
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住所/高知県室戸市室津2586
電話/0887-22-0115
営業時間/平日11:00〜14:00(予約可)、土日祝10:30〜14:00(予約不可)
定休日/不定休

イルカを見て触れて通じ合う、イルカとの交流施設。触れ合いプログラムが多彩で、トレーナー体験なら、ドルフィントレーナーからイルカや海環境に関する知識を学んだあと、イルカに触ったり、餌を与えたり。さらにサインを出してイルカと遊べるので、心が通い合った気分に♪ トレーナーさんから愛情いっぱいに育てられたイルカたちは賢くて愛らしく、時間を忘れて遊んでしまいます。プールサイドから餌をあげたり記念撮影ができる餌やり体験、ウェットスーツを着用してイルカと泳ぐドルフィンスイム体験なども。
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住所/高知県室戸市室戸岬町鯨浜6810-162
電話/0887-22-1245
営業時間/10:00~17:00(最終受付16:30)
定休日/4~9月は無休、10月~3月は水曜日
料金/入場料金550円、餌やり体験660円、ウミガメ餌やり体験300円、トレーナー体験2,200円、ドルフィンスイム体験9,900円

青い空に浮かぶ白亜の佇まいが目を引く、山頂にある灯台。1899年に初点灯され、日本に現存する鉄造灯台としては2番目に古いのだとか。最も大きな第1等レンズを使用している灯台は日本に5基だけで、そのひとつが室戸岬灯台です。「恋人の聖地」にも認定されており、空とのコントラストが美しい白亜の灯台はフォトスポットとしても大人気。毎年11月1日前後の日曜日には灯台の内部が一般公開されるので、タイミングをあわせてぜひ。
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住所/高知県市室戸岬町5123
電話/0887-22-0574(室戸市観光協会)
営業時間/見学自由(外観のみ)
定休日/なし
料金/なし


アコウの木
海のすぐそば、亜熱帯性樹林の森で出合える国の天然記念物・アコウの木。台風の被害を最小限にするため樹高が低く枝は真横に伸び、太い根は大地を抱きしめるように岩肌に絡みついています。木漏れ日を受けてきらめく独特のフォルムは神秘的で息を飲むほど。特別なエネルギーを享受できる気持ちにさせてくれます。
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住所/高知県室戸市室戸岬町

月見ヶ浜
室戸岬の先端部、太平洋にⅤ字形に突出した場所にある月見ヶ浜。その特異な地形から朝日と夕日の両方が見られる景勝地です。地名の通り、月を鑑賞するにも絶好のスポットで、中秋の名月には目の前の海から月が昇る様子が眺められます。ずらりと連なるしましまの地層を眺めながら、しみじみと地質遺産の偉大さに浸ってみては。
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住所/高知県室戸市室戸岬町
室戸岬から徒歩すぐ、坂本龍馬の盟友・中岡慎太郎像のそばにあるカフェ。ホットケーキやミニバーガーなどの軽食やスイーツのほか、深層水コーヒー、ゆずサイダーなど多彩なドリンクもあり、散策やドライブ中の休憩にぴったり。イチオシは土佐備長炭と海洋深層水で作られたジオソフト。真っ黒だけど、ミルキーな甘さで、後味にほんのり塩を感じます。室戸の海洋深層水関連の商品や、高知名物のお菓子なども販売しているので、おみやげも手に入ります。
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住所/高知県室戸市室戸岬町6939-1
電話/0887-98-5022
営業時間/9:30~17:00
定休日/火曜日

室戸の雄大な自然を堪能すべく、宿泊は高台にあるグランピング施設へ。BBQスペースを囲むようにコンテナハウスやキャビンが配置され、フロントがあるロビー棟、シャワー棟もすぐ近く。コンテナハウスに装備されたハンモックでお昼寝するのも至福の時間です。夜になれば、頭上には満天の星空! 朝は澄んだ空気の中で深呼吸したくなります。五感を研ぎ澄まし、鳥の声や風の匂いを感じるひとときを過ごしていると、自然とデジタルデトックスに。良質なリフレッシュができそうです。
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住所/高知県室戸市室津2836-2
電話/0887-98-7011
チェックイン15:00/チェックアウト10:00

漁船・遊覧船「海来(みらい)」に乗って、室戸の沖合へ。クジラ、イルカに会えるかもしれないクルージングに出かけましょう。室戸岬付近は、日本列島を北から南、そして南から北へ移動するマッコウクジラの回遊コースにあたり、ホエールウォッチングには最適の場所。船長は深海魚の漁師でもあり、室戸の海を熟知しているため、クルージング中に海の生きものや室戸の話、いろんな話題で楽しませてくれます。船の上から見る空は広く、視界は見渡す限りの海! 室戸の海を全身で感じられます。
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住所/高知県室戸市佐喜浜町1289-2
電話/090-1244-9821(受付時間8:00~19:00)
営業時間/冒険クルーズ9:00~、14:00~
料金/6,000円

観光スポットのひとつ「夫婦岩(めおといわ)」の近くでご夫婦が営む食事処。元漁師のご主人がその日に水揚げされた、鮮度抜群の地魚でつくる日替わり定食や刺身定食は、刺身の分厚さに驚くはず。定食は店主の奥さんが手作りしているお惣菜、みそ汁付き。独特のシャキシャキ食感が新鮮なリュウキュウ(里芋の茎)、サツマイモの茎など、他エリアではめずらしい食材を使った郷土料理が味わえるとあって、このお惣菜を目当てに訪れる常連客もいるほど評判です。
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住所/高知県室戸市佐喜浜町3
電話/0887-27-2005
営業時間/10:00~15:00
定休日/金曜日

廃校となった小学校(旧椎名小学校)をほぼそのまま再利用した水族館。地元の定置網にかかったウミガメや魚を中心に、地元に生息する生きものがあらゆる形で展示されています。跳び箱をリメイクした水槽には、イモリが生息! 25mプールでサメやウミガメが泳いでいる姿が見られるのも廃校ならではです。黒板やロッカー、机や椅子がそのままになった教室など、小学校の名残が随所に見られ、参観日に来たような懐かしい気分になれる水族館です。
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住所/高知県室戸市室戸岬町533-2
電話/0887-22-0815
営業時間/9:00~18:00(4~9月)、9:00~17:00(10月~3月)
定休日/なし
料金/600円

国道55号線沿いにある、道の駅キラメッセ室戸。室戸産の新鮮野菜や魚、お菓子が買える「直販所楽市」、鯨料理をはじめ室戸らしい食を満喫できる「レストラン食遊-鯨の郷-」、土佐伝統のクジラ漁を学ぶ「鯨館」の3施設が並んでいます。お土産を探すなら「直販所楽市」へ。鮮度抜群の旬野菜は、おすすめの食べ方が掲示されているため、あれこれ欲しくなりそう。車の中で食べやすいお菓子やドリンクもぜひ。駐車場からは太平洋が一望できるので、旅の締めくくりに室戸の海を目に焼き付けて。
[DATA]
住所/高知県室戸市吉良川町丙890-11
電話/0887-25-2918
営業時間/8:15~17:00
定休日/月曜日※祝日の場合は翌休
