南北に四国山地が縦走する室戸市は、約8割が山林。山を囲むように海があり、どこに住んでも海と山が近い環境です。山歩きや森林浴、釣り、サーフィン、ダイビングといった多彩なレジャーも身近で、自然と溶け合った暮らしが叶います。太平洋に突き出た地形から、太陽がダルマのように見える「だるま朝日」「だるま夕日」を臨むことができる貴重な立地で、見惚れる景色が日常に。室戸市はユネスコ世界ジオパークに認定されるほどの地形や文化、そこで暮らす人々の営みなど、他の地域にはない唯一無二の暮らしがあるのが魅力です。

太平洋の海洋資源と温暖な気候による恵みに満ちた室戸市。漁業が盛んで新鮮な魚が手に入り、特にキンメダイ、室戸春ぶり、すじ青のり、ナガレコ（トコブシの別名・巻貝）といった海の幸が豊富です。階段状に連なる地形は農業にも適しており、特に水はけがよく海からのミネラルが豊富な西山台地では、甘みが強いビワ、やわらかくホクホク食感の「西山きんとき（サツマイモ）」、薄皮で糖度が高い「キラ坊スイカ」などが育ちます。高知県の“おきゃく文化”（酒と料理を楽しむ宴会文化）も根付き、さまざまなシーンで酒宴を行い、食を通して豊かな交流を育んでいます。

市外から定住の意思を持って転入する人を対象に、家賃や引っ越し費用の一部をサポートする補助金制度があります。空き家に住みたい人には、物件を紹介してくれるほか、空き家の改修費や家財道具等処分費などの補助金も。これらは、Iターンだけでなく、U・Jターンの人でも利用できる制度なので、まずは相談してみて。また、移住者の中には、サラリーマン漁師として活躍する若者や地域おこし協力隊として地域ブランドや地場産品の開発、観光振興などさまざまな場面で活躍する人も多数いて、新しい仲間にも出会えます。

室戸市には、豊かな自然の中で地域全体が子どもの成長を見守り、“孤育て”（ひとりで子育てを抱え込むこと）をなくす環境が整っています。妊娠・出産期には「赤ちゃんスターターキット」や「すこやか子育て祝い金」で祝福し、18歳までの子どもの医療費や保育料、保育所から中学校までの給食費も無償です。また、「ファミリーサポートセンター」や「こども家庭センター」を中心に、妊娠期から出産・子育てまで一貫して相談に応じる「つなぐ」支援を実施。親子が集える場や子育てイベントの開催、おむつ交換台や授乳室の整備など、安心して子育てできる環境が広がっています。

室戸市では、ユネスコ世界ジオパーク認定を活かしたジオ教育や観光PR、地域資源の活用、地域おこし協力隊による移住促進など、多角的なアプローチで町を元気にする取り組みを進めています。たとえば夏になると、「おらんくのサマーセミナー」実行委員会によるイベントを開催。「おらんく」とは土佐弁で「わが家」「地元」を意味し、を意味し、「誰でもセンセイ・セイト」になれる楽しい学びの場を作っています。また、一年を通してイベントも多く開催。さまざまなスポーツや文化活動にも、多くの市民が参加しています。毎年10月には、各地で「神祭」が行われ、神輿や花台が町中を駆け巡ります。