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観光客だけでなく移住者やUターンなども多く、住み心地の良さも魅力な境港市。コンパクトな町だからこそ、ほっこりとしたアットホームな雰囲気が伝わってきます。そんな温かな町で実際に境港の産業や文化に携わりながら暮らす方々に、町の自慢をインタビュー。地元の方が口を揃えて言う“縁”というキーワードから、境港ならではの良さが見えてきました。

この町の漁業に関われる喜びを、

境港サーモンを通して届けたい

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近年、境港市の新たな特産品として注目を集めている「境港サーモン」。中海と日本海、そして境水道に囲まれ川と海が交わる境港の土地は、サーモンの養殖にはうってつけだといいます。ここで10年ほど前からサーモンの養殖を行うのが「弓ヶ浜水産」です。「前身となる事業はもともと宮城県の女川で銀ザケの養殖をしていました。ですが、東日本大震災で被災をしたことで養殖はストップ……。どこか別の場所で、ということで受け入れてくれたのが境港市だったんです」と語るのは、サーモンの養殖部門の責任者を担う渡邉さん。

新たな挑戦の中で、サーモンの育成にさまざまな試行錯誤を重ねたのだそう。「淡水で養殖したサーモンの稚魚を海で成育。波の荒れ狂う日や穏やかな日にも沖合で作業をするのは大変ですが、町の漁業に貢献できるこの仕事にやりがいを感じています」。サーモン養殖の成功には、地元の協力も。「沖合いでの作業や大規模な養殖場の整備、船の管理など地元漁業組合の協力なくしてはできません」。いろんな人の想いを繋ぎ生まれた「境港サーモン」はしっかりした身と歯ごたえ、ほどよい脂が特徴で地元スーパーや食堂に並び、家庭でも愛されています。

「私は米子市出身で、以前は全く違う仕事をしていました。魚が好きだったこともあって、ご縁をいただいてサーモン養殖に携わるように。大好きな魚を通して、地元の魅力を伝えられるのは嬉しいです。海も山もある境港は、サーモンはもちろん、本当においしいもので溢れた町。水木しげるロードのような子供から大人まで楽しめる観光スポットなど魅力がぎゅっとつまっているので、家族連れやひとり旅でも満喫できます。ぜひ、この町を旅する際には温かな町の人に触れ、おいしい海の幸、そして境港サーモンを味わってみてください!」

港町の人とのコミュニケーション、

それもこの町を楽しむ醍醐味のひとつ

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日本海屈指の魚市場「鳥取県営境港水産物地方卸売市場」から歩いてすぐ、水揚げした新鮮な魚が安く手に入る人気の直売所が「境港水産物直売センター」です。そこに集まる15の店舗を統括するのが責任者の井本慶子さん。「子どもが生まれ、ゆったりとした生活を望み地元である境港にUターンしました。まったく知見はありませんでしたが、知り合いから知り合いへ繋がり、さまざまなご縁をいただいて漁業の仕事に。先輩方のもとでみっちりと紅ズワイガニや水産物を学び、現在は直売センターの運営に携わっています」。

「境港は一年中おいしい水産物が獲れます。例えば、夏は生クロマグロや天然岩牡蠣『夏輝』、白イカ、冬場は紅ズワイガニや松葉ガニ、モサエビ、ブリなど。そして春には境港サーモンが水揚げされます。その時期の旬が直売センターにも並ぶので、何度足を運んでも飽きることがありません」。また、直売センターならではの楽しみ方もあるといいます。「市場のすぐそばという立地から、スーパーではお目にかかれないような珍しい魚にも出会えます。魚のことやおいしい食べ方、調理法などはお店の人が教えてくれるので、地元の人たちとのコミュニケーションを体験するのも、境港の楽しみ方かもしれません」。

地元を一度離れたからこそ、改めて見えてくるこの町の深い魅力について井本さんはこう語ります。「地元を離れていたときは、海がない生活が窮屈でした。戻ってきてからは、海や大山を望む景観もいい、食べ物は豊富にある、そして空港から近くコンパクトなこの町は、とても住みやすいと感じられます。田舎町ならではのゆったりとした雰囲気は残しつつ、豊富な観光資源を活用して、これからもっと境港は便利になるはず。私たち直売センターも訪れる人が境港の水産物を身近に感じてもらえるように、日々構想中です」。

300年続く伝統文化がある町、

伯州綿の活動からたくさんの人と出会えた

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この町の文化を継承しているのは、地元の人だけではありません。大阪から移住をされた矢本ご夫妻は現在、境港市の地域おこし協力隊として活動中。移住者の視点から町の魅力を伝えています。「3年ほど前に田舎暮らしをしたいと考えていて、鳥取県移住フェアをきっかけに境港市を知りました。町の雰囲気が気に入り、地域おこし協力隊に応募。2020年3月に移り住み、いまは農業初心者ながら『伯州綿』の種まき、収穫、種取りなど栽培作業をしつつ、地元小学校での授業、地域イベントなどPR活動を行っています」。

「浜綿」と呼ばれ親しまれている伯州綿は、約300年以上前の江戸時代に栽培が始まり、明治には境港の一大産業に成長。砂地で水はけがよく、豊富な地下水が流れていた弓浜半島は栽培に適していると言われています。「この地域では伝統工芸品『弓浜絣』などに伯州綿が使われるなど、独自の文化も発展しました。繊維が短くて太いという和綿の特徴があり、弾力性と保温性に優れているんです。布団の中綿など綿そのものを使用することもあれば、手ぬぐいやタオル、新生児のおくるみなど人の肌にふれる製品としても人気があるんですよ」。

毎年11月には、伯州綿で作られたものをはじめ、全国各地から集めた130種類以上の手ぬぐいを披露するイベント「てぬぐいひらひら」を開催。境港市オリジナル柄の手ぬぐいも発売されています。「弓ヶ浜の海辺で大山から昇る朝日をみるたび、この町に移住して本当によかったよね、とふたりで話しています。暮らすのにも良いところですが、もちろんふらりと旅をするのにも楽しいところです。伯州綿の黄色い花が咲きほこる夏や9月末から見られる白い綿が広がる様子は、その時にしか出会えない風景。ぜひ、そんな風景を楽しみつつ、市内のショップで伯州綿を手に取ってもらいたいですね」。

1泊2日でいく ワクワクが止まらない 妖怪と大自然が彩る境港市へ

旅の続きを自宅でどうぞ 境港市こだわりの特産品