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京都のカルチャー、再発見の旅

京都のカルチャー、再発見の旅
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京都のカルチャー、再発見の旅

京都府といえば京都市内にある神社仏閣をイメージされる方も多いんですが、たとえば日本海側では伊根町という町があって、舟屋や穏やかな海など市内とは違う景色が広がっています。本当に魚がおいしいんですよ。やはりそれぞれの地域ならではの魅力があるんです。京都府といっても広いのでまだまだ知られていない文化に触れてほしいですね。

西脇知事との対談
西脇知事との対談

実は京都市内には何度も訪れたことはあるものの、日本海側の京丹後市や舞鶴市には行ったことがなくて一度行ってみたかったんです。舟屋には受け継がれてきた伝統の中で、そこにしかない暮らしがあるはず。今まで触れたことのない文化を発見できる気がしていて非常にワクワクしています。

西脇知事との対談
西脇知事との対談
西脇知事との対談

2023年3月の文化庁京都移転をきっかけに、主に京都府中・北部地域の文化にスポットをあてた魅力を府内外に届けたいという思いから実現した今回の企画。京都は長い歴史をかけて積み重ねてきた日本文化の中心であり、現在も日々の生活の中に文化が息づいています。その京都の文化の厚みや深さを発信していくことで、改めて日本の魅力を伝えられると考えます。文化庁の京都移転により、芸術文化のさらなる振興や、文化財の保存・活用などを目指すこれからの京都にますます注目です。

西脇知事との対談

1904(明治37)年に竣工し、1971(昭和46)年まで京都府庁の本館として使用されていました。ルネサンス様式を模した外観ですが、内部の意匠には和の技術が取り入れられています。当時の姿を残した場所も多く、旧知事室や旧議場は一般公開されています。

住所/京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話/075-414-5432 時間/10:00~17:00 
定休日/月曜日、第2・4土曜日、日曜日、祝日、年末年始

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丹後ちりめんの里を訪ねて
丹後ちりめんの里を訪ねて
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「丹後ちりめん」とは、着物の生地に使われている絹織物の一つです。京都府北部丹後地方にちりめんの技術が伝わったのは江戸時代。丹後地方の気候条件がシルクを織るのに適していたこともあり「丹後ちりめん」として定着しました。しなやかな肌触りと、染色の発色の良さから高級絹織物として300年にわたり愛され続けています。与謝野町にある「ちりめん街道」は、丹後ちりめんによって隆盛を極めた地で、明治・大正・昭和とそれぞれの時代の歴史的建造物などが多く残っています。今にもどこかで機織りの音が聞こえてきそうなこの街を散策してきました。

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旧尾藤家住宅

ちりめん街道には、丹後ちりめんにより隆盛を極めた旧家が多く残っておりその代表格といえるのが「旧尾藤家住宅」。丹後ちりめんを輸送するために加悦鉄道を開業し、町長を務めるなど、町の振興に尽力してきた尾藤庄蔵の邸宅です。彼の念願だった洋風建築で、江戸時代末期に完成。明治・大正と増改築が行われ、1930(昭和5)年に今の形になりました。2階は洋風造りながら1階には座敷部屋がある和洋折衷のスタイルが特徴です。

[DATA]
住所/京都府与謝郡与謝野町字加悦1085
電話/0772-43-1166
時間/9:00~17:00
定休日/水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
料金/大人440円、小・中学生110円

旧尾藤家住宅
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ちりめん街道に咲いた

新しい文化の花

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Cafe 2Rin

ちりめん街道をサイクリングしていると、カフェを発見しました。お店のコンセプトは「Time slip into the past.」で、古民家をリノベーションしたという店内の居心地は抜群。カナダ出身のデーロさんと京都市出身の純子さんのボーマン夫妻が3年前に移住して昨年オープン。海をモチーフにしたクリームソーダや、デーロさんの祖母の郷土料理であるドーナツをはじめとした、たくさんのオリジナルメニューが楽しめます。

[DATA]
住所/京都府与謝郡与謝野町加悦1048-2
時間/10:00〜17:00
定休日/月曜日(ほか、不定休)

Cafe 2Rin
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Cafe 2Rin

ちりめん街道の入り口には、丹後ちりめんの魅力を発信する拠点として「旧加悦町役場庁舎」があります。丹後大震災(1927年)で倒壊した庁舎に変わり、復興のシンボルとして1928(昭和3)年に建てられました。設計は甲子園球場を手掛けた今林彦太郎氏。洋風の意匠を取り入れながらも、防火性・耐震性の高さも追求されています。建物内には、シルクの手作り体験ができるコーナーがあり、シルクを使った特産品の展示や販売も行っています。

[DATA]
住所/京都府与謝郡与謝野町加悦1060
電話/0772-43-0155
時間/9:00~17:00
定休日/年末年始

旧加悦町役場庁舎
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染色体験で文化に浸る
丹後ちりめんの里を訪ねて
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「丹後ちりめん」の産地で、織物の里として有名な丹後地方。なかでも京丹後市では、染色体験をはじめとした、ちりめんに関するさまざまな体験ができます。旅の思い出作りに「体験」は不可欠。目で見て、手を動かし、肌で実際に感じることで文化への理解も深まり、旅をより特別なものにしてくれます。ココでしかできない体験の数々を紹介します。

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アミティ丹後

アミティ丹後は、丹後の地酒や醤油、ちりめんでできた小物類、旬の野菜などを購入できる地元で最大級のミュージアムショップ。ステンシルプリントの技法で丹後ちりめんハンカチへの染色体験も行っています。まずはハンカチと、花や動物などの中から型をチョイス。型に沿って好きな色を塗っていき、最後は色落ちしないようにアイロンを当てて完成。ベテランのスタッフが隣について教えてくれるので初心者でも安心です。

[DATA]
住所/京都府京丹後市網野町網野367
電話/0772-72-5261
時間/9:00~17:00
定休日/年末年始

アミティ丹後
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こま猫絵付け体験

丹後ちりめんの絹糸は、蚕によって生み出されています。そんな蚕をネズミから守ってくれる猫は、丹後ちりめんで栄えた京丹後市峰山町では古くから大切な存在でした。金刀比羅神社内にある木島神社には、狛犬ならぬ狛猫が鎮座しており、多くの人に親しまれています。そんな狛猫をアレンジできるのが「こま猫絵付け体験」で、金刀比羅神社や、KISSUIEN Stay&Foodで行われています。思い思いに色を塗り、世界に一つだけの狛猫を作りませんか。

[DATA]
KISSUIEN Stay&Food
住所/京都府京丹後市峰山町杉谷943
電話/0772-62-5111
料金/子猫:2,800円、大猫:3,500円

こま猫絵付け体験
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京都丹後鉄道

かつて大陸から入ってきた技術や文化を、京の都へ伝えてきた「海の京都」。海の京都エリアを運行する京都丹後鉄道には、金土日祝日と運行するレストラン列車「丹後くろまつ号」、土日祝日運行のカフェ列車「丹後あかまつ号」、予約不要で毎日気軽に乗車できる「丹後あおまつ号」の3つの観光列車があり、風光明媚な海沿いや山間部を走行しています。「丹後くろまつ号」の車内では地元の食材や旬の食材をふんだんに使った料理を食べることもでき、移動時間がより贅沢なものに。また、京都駅から海の京都エリアを結ぶ特急列車「丹後の海」は、丹後の美しい海を想起するような藍色メタリックの車体で、車内の床や座席の背面などには木が使われており、心地よい列車の旅が楽しめます。

京都丹後鉄道
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舟屋のまちでゆったり過ごす
丹後ちりめんの里を訪ねて
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京都府北部に位置する伊根湾の周辺には、約230もの舟屋が立ち並んでおり、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。海から眺めると、まるで海の上に家が浮かんでいるように見え、どこか幻想的。古めかしい舟屋の外観も相まって懐かしさがあり、心が穏やかになります。散策したり、あるいは展望台や遊覧船から俯瞰で眺めたりしているだけでも飽きません。そんな海の町には今も多くの人々が暮らしており、そこに息づく文化を肌で感じてきました。

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舟屋の内部見学

舟屋とは、いわば舟のガレージ。建物の1階部分が舟置き場になっていますが、2階は部屋で、ここで暮らす人々の食卓には目の前の海で獲った魚が並ぶこともあります。干満の差が少ない伊根湾だからこそできる暮らしで、そんな舟屋が伊根町にはたくさんあります。3つの舟屋(水曜日は2つ)を巡れる内部見学に参加すると、普段使いされている舟屋を実際に見学できます。陸地では味わえない風景美を目にすると、まるでタイムスリップしたかのような感覚に。

[DATA]
住所/京都府与謝郡伊根町字平田491(伊根町観光協会)
料金/800円 、水曜日600円
電話/0772-32-0277(伊根町観光協会)
時間/9:00~16:00頃
定休日/不定休

舟屋の内部見学
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ここでしか出会えない

食材と料理を堪能

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鮨割烹 海宮

「鮨割烹 海宮」では、その日に伊根湾で獲れた魚を新鮮なまま食べることができます。調理してくれるのは、料理長の森下誠さん。この道30年の大ベテランです。ミネラルを多く含み、澄んだ海で育った魚を最適な調理法で提供してくれます。一匹一匹がやや小ぶりだからこそ、尾頭付きで食べられるのもこの地域ならではの魅力。刺身は、口当たりがやさしくまろやかな味。マグロ、タイ、フグ、タコ、カンパチなどそれぞれの旬の味をぜひ堪能してみてください。

[DATA]
住所/京都府与謝郡伊根町字平田593番地1
電話/0772-32-1710
時間/11:30~14:30(L.O.14:00)、17:00~21:30(最終入店 20:00、L.O.21:00)
※季節により営業時間が異なる場合があります。
定休日/水曜日

鮨割烹 海宮
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穏やかな海風が

酔いを誘う―

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向井酒造

江戸時代から酒造りを続けてきた「向井酒造」で、伊根の地酒「伊根満開」は生まれました。作ったのは杜氏の向井久仁子さん。「これまでにない日本酒を作りたい」という強い想いで大学時代から開発を始めます。紫小町という古代米を使うことで生まれる鮮やかな赤は「伊根満開」の最大の特徴。味わいもお酒の旨味がありながらもクセが抑えられた絶妙なバランスで飲みやすく、熱燗やソーダ割もおすすめです。

[DATA]
住所/京都府与謝郡伊根町字平田67
電話/0772-32-0003
時間/9:00〜12:00、13:00〜17:00
定休日/木曜日、年末年始

向井酒造
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歴史的建造物に触れる
丹後ちりめんの里を訪ねて
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舞鶴市は日本海側で唯一鎮守府が置かれた場所で、舞鶴湾の海辺には赤れんがの倉庫がいくつも建ち並び、100年以上経った今もその姿をとどめています。このような歴史的建造物に触れると、明治・大正・昭和と近代化していく日本の歩みを学ぶことができます。京都の文化を再発見する旅もこれで最後。美しい建物を観て、触れて当時の息吹を感じてきました。

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舞鶴赤れんがパーク

海軍の拠点となる鎮守府が舞鶴に置かれたのは1901(明治34)年のこと。欧米に対抗するため、「富国強兵」のスローガンのもと軍備が進んでいく中、軍需用品などの保管庫として明治から大正にかけて赤れんが倉庫は造られました。短い建設期間にも関わらず外観に細かな意匠が凝らされており、イギリス積み、フランス積みといった積み方を見比べるのも楽しみ方のひとつ。倉庫群の多くは国の重要文化財にも指定されており、赤れんがロード沿いに並ぶ3棟は当時の姿を色濃く残していることから、映画の撮影にもよく使用されています。

[DATA]
住所/京都府舞鶴市字北吸1039番地の2
電話/0773-66-1096
時間/9:00~17:00

舞鶴赤れんがパーク
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足立音衛門

福知山城からほど近い場所にある840坪にもおよぶ大邸宅。その敷地内にある主屋は、現在、栗を使った焼菓子の専門店「足立音衛門」の本店として使われています。栗おたくである店主が素材一つひとつにこだわり、品質と安心・安全が追求されたお菓子はどこか懐かしい味がしてやみつきに。2階建ての洋館・茶室・御殿・撞球場など、全9棟からなる邸宅の建築美も楽しめます。堤防沿いという条件を活かした高低差のある配置など立地も注目です。

[DATA]
住所/京都府福知山市内記44-18(本店)
電話/0120-535-411
時間/9:00~18:30
定休日/元日

足立音衛門
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グンゼ博物苑

綾部市は、絹織物の原材料、生糸を作っていた製糸業の「グンゼ」が創業された場所です。「グンゼ博物苑」では、綾部市の振興に大きく貢献したグンゼの歩みを知ることができます。展示蔵では、創業・現代・未来の蔵に分けて歴史や最新技術を使った製品を紹介しています。さらに休憩所として利用できる道光庵や、グンゼと綾部市の関わりを学べる今昔蔵など、見どころは盛りだくさん。綾部市とグンゼ、生糸の魅力をもっと奥深くまで学んでみませんか。

[DATA]
住所/京都府綾部市青野町「あやべグンゼスクエア」内
電話/月~金:0773-42-3181、土日祝:0773-43-1050
時間/10:00~15:00
定休日/火曜日

グンゼ博物苑

まだまだ知らない京都めしの魅力

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