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Special Interview 真木よう子

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Special Interview 真木よう子
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和歌山県広川町で、時代を超えて語り継がれる物語「稲むらの火」。主人公は江戸時代後期に起こった安政の大地震の際、町民を津波の危機から救った濱口梧陵(はまぐちごりょう)さんです。町には“梧陵さん”ゆかりのスポットがたくさん。かつて窯元があった男山を巡るなど、真木さんとともに広川町の歴史を紐解く旅に出かけました。

Special Interview 真木よう子

――まずは和歌山県広川町を語るうえでは欠かせない「稲むらの火の館」へ。こちらには「濱口梧陵記念館」と「津波防災教育センター」の2施設がありました。

「濱口梧陵記念館」で館長の方に聞いた濱口梧陵さんのお話はとても印象的でしたね。学者さんではないのに地震から津波が来ることを予測して、本来ならパニックになってもおかしくない状況で村人に避難するよう誘導して。それだけでもすごいのに、とっさに田んぼの稲むらに火を灯して、逃げ遅れそうな人の道標をつくるという機転が利くなんて、ものすごく賢い人だと感動しました。

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――広川町の方々はみんな親しみを込めて「梧陵さん」と呼んでいましたね。

アメリカに行きたかった梧陵さんが、まわりからペリーの黒船に潜り込んでアメリカへ密航しようと促されたとき「行くなら正々堂々と行きたい」と言ったという逸話もかっこいい。今となっては人柄を100%知ることはできないけど、もっとたくさん素敵なエピソードがあるから、今の時代になっても広川町のみなさんから「梧陵さん、梧陵さん」って親しまれているんだろうなって。もっと全国的に有名になっていい人ですよね。

――「津波防災教育センター」では、津波の怖さを学びました。

ああいう場所は大人にこそ行ってほしいですね。いろんな経験を経て、防災に興味がわいた年代になってから行くと、本当にためになる。私は津波の怖さはテレビ越しでしか知り得なかったけど、今回「津波防災教育センター」で津波の成り立ちや、8メートルの津波がどれくらいの高さなのか体感できて、勉強になりました。

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――梧陵さんの指揮のもと作られた、広村堤防にも行きました。

梧陵さんや津波のお話を聞いてからの訪問だったので、堤防の形に注目してみていました。お天気がよかったのでお散歩する場所としても気持ちよかったです。松の防潮林があって松ぼっくりがたくさん落ちていたので、拾ってみたり。よく考えたら、あんなに松ぼっくりが落ちている場所に行ったのは初めてかも知れません。

何気ないような場所でも

貴重な場所ってありますよね

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――お土産が買えて食事もできる「道あかり」で、なにか気になるものはありましたか?

柑橘系のジュースがたくさんありましたね。私、みかんジュースって無性に飲みたくなるので、品種ごとのジュースがあって気になっていました。

――普段から旅のお土産はよく買う方ですか?

自分用に気になるお菓子やキーホルダーを買ったりはします。一時期、娘が某キャラクターにハマっていたので、ご当地キーホルダーを見つけてはお土産に買っていたのですが、あるとき突然「もう、いらない」って言われちゃいました(笑)。

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――広大な遠浅のビーチ・西広海岸はどうでしたか?

遠浅って頭ではわかっていたけど、実際にあんなに広大な遠浅の海辺を目の当たりにすると感動しますね。今、立っている場所が数時間後は海の中になるなんて神秘的。干潮時にだけパラソルやビーチベッドを置いて、時間限定のカフェができたら楽しそうですよね。

あたたかい季節にちゃんと着替えを持ってきて、泥団子を投げ合ったり、水たまり状の海の上を転げまわったりしたいです。みんな喜んでくれるはず。

――グルメのなかでお気に入りは?

「桜蓮-karen-」でいただいたベトナムコーヒーがおいしかったです。私、ブラックコーヒーが飲めないので普段はカフェラテ派。ベトナムコーヒーは練乳の甘みが良かったです。「お食事処 つかさ」は、「天ぷらに命賭けています」って看板が掲げてあったので、天ぷらは必食ですね。

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――男山焼会館では陶芸にチャレンジしました。

職業柄、芸術に関するもの全般に興味があって、焼き物を見るのも好き。陶芸も一度挑戦したことがあるんですが、初心者にはハードルが高い電動ろくろを使う体験教室だったので大失敗。器用な友だちが隣で上手に作っていたのもあって大ショックで。だから今日、先生にお世辞でも「上手にできてる」と言っていただけて、めちゃくちゃ嬉しかったです。

――とても集中して丁寧に作業してらっしゃる姿が印象的でした。

ちゃんと作って自分で使いたかったし、器用じゃないぶん、一生懸命取り組みました。粘土を触るのも気持ちいいし、夢中になっちゃいますね。余計なことを考えず没頭できるから、陶芸教室が身近にあれば、絶対はまっちゃうなって思いました。

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――これまでのプライベート旅の思い出を教えてください。

自然がある場所が好き。語学留学をしていたハワイは、第二の故郷と言えるくらい好きなんです。ビーチでも免税店でもなく、観光エリアを離れた広大な野原をドライブするのが気持ちいい。南イタリアでみた広大なオリーブ畑の景色も忘れられないです。

――旅のスタイルに変化はありますか?

昔はアクティブ派だったんですけど、最近は見どころがたくさんある場所は「見たい」という気持ちより、「見ておかなきゃ」って義務感が強くなって疲れてしまって。旅に出る前はあれこれ調べないようにしています。

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――今の真木さんにとって、理想的な旅は?

何もしない旅。あと、誰かといっしょだとつい頼ってしまうので、今はひとり旅がしたい気分ですね。街を歩きながら、自分で楽しいと思えるものを見つけたい。ひとりだと意外とちゃんとがんばるので、いい子になれるんです(笑)。ハワイに滞在していたときもジョギングしたりしていましたから。

――ひとり旅に向いている場所ってどんなところだと思いますか?

やっぱり広川町のような、ゆったりとした時間が流れている場所じゃないですか。今回、宿泊先のベランダで夜景を眺めているとき、ふと私世代のひとり旅にいい場所だなって思ったんです。旅行って、どうしてもせっかく来たなら、なんかしなくちゃって思ってしまうけど、なにもしなくても許される、あったかい空気がある場所はリフレッシュできる。

本当にゆったりできる旅先には、いつの間にか背負ってしまっているけど、実はどうでもいいことなんかを置いてける、そんな気がしています。

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真木よう子
真木よう子
Profile

1982年10月15日生まれ。千葉県出身。2006年公開の「ベロニカは死ぬことにした」で映画初主演を務め、「ゆれる」で第30回山路ふみ子映画賞新人女優賞を受賞。2013年には『そして父になる』でカンヌ国際映画祭審査員賞、主演映画『さよなら渓谷』でモスクワ国際映画祭審査員特別賞を受賞するなど、華麗な経歴を誇る。またテレビドラマ「ボイス II 110 緊急指令室」、「MOZU」、NHK大河「龍馬伝」など数多く出演。2022年11月18日に映画『ある男』の公開が控えている。

衣装協力

・1日目/ニットトップス37,400円、ニットシャツ44,000円、ストール42,900円(TAN|contact@tanteam.jp)、バッグ33,000円(beautiful people|ビューティフルピープル 青山店 03-6447-1869)、リング1 19,800円、リング2 17,600円、ネックレス31,900円(CAKI|www.caki.jp/)、その他スタイリスト私物

・2日目/ニットトップス35,200円、ニットスカート35,200円(TAN|contact@tanteam.jp)、ストール52,800円(SMEILE info@smeile.jp)、バッグ24,200円(HVISK|S&T(HVISK) 03-4530-3240)、イヤリング12,100円(Mana Rosa Jewel | Mana Rosa(Mana Rosa Jewel) 011-616-0106、リング1 19,800円、リング2 20,900円(CAKI|www.caki.jp/)、その他スタイリスト私物

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制作依頼

和歌山県広川町

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編集長

播磨雄介

編集

阿部大亮、細淵佳奈子、石川 葵、福田桃子
大熊静香、吉川綾乃、白田麻依子、松澤都呼

アドバタイジング

中川雅支

デザイナー

松田 洋(ヒストリアル)

HTMLコーダー

ヒストリアル

発行人

井上秀嗣

発行元

株式会社ブランジスタメディア

東京都渋谷区桜丘町20番4号ネクシィーズスクエアビル

03-6415-1183

うまいを巡る 広川町のグルメ旅

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