明治時代の中頃に、静岡県内のとある藪の北側に発見されたお茶の木から誕生した「やぶ北茶」。富士山麓の地質に適し「富士のやぶ北茶」として今や全国に流通しています。美しい緑のお茶もよいけれど、淹れ方で味が変わる繊細なお茶を、誰でも気軽に味わえるようにと作り始めたのが富士の「ほうじ茶」。広大な土地でたくさん栽培される緑色の煎茶や茎茶を、茶色になるまで炒った香ばしい香りとすっきりとしたあじわいが魅力です。

2021年に実施された「富士市ほうじ茶宣言」。以来ほうじ茶の魅力を伝える文化祭や、茶作り体験などができる3日間のイベント「富士のほうじ茶Days」、ほうじ茶グルメが展開される「ほうじ茶フェア」などを開催。また、イベントのみならず、ほうじ茶を使った様々な商品が市内の飲食店等でも販売されているそう。まちの人々が集い、ほうじ茶の香りがするまちへと進化しています。

香り高く、爽やかですっきりした口当たりでありながら深みのある味が魅力の「凛茶」。一番茶の茎のみを目視で厳選し、こだわりの焙煎機でつくりあげるため、大量生産ができません。そんな貴重な茶葉は、収穫からパッケージまで「茶農家団体・茶レンジャー」が心を込めて手掛けています。急須で丁寧に味わえる茶葉に加え、水出し専用のティーバッグもあるので旨味のあるほうじ茶を手軽に楽しむことができます。

箱にあしらわれているのは、市内の吉原駅と岳南江尾駅を結ぶ岳南電車。2022年11月に、富士市からシティプロモーション大使に任命され、市内唯一の私鉄としてまちの魅力のひとつとなっています。2023年1月には全線開通70周年を迎え、記念グッズが発売されました。名産品・ほうじ茶と地元を走る電車がコラボレーションした「岳南電車のほうじ茶カレー」は、食べる度に旅の出来事や、見た風景をも思い出させてくれる素敵なお土産になるはず。

“伝統とモダン”をコンセプトに、食べた人の心に残るようなお菓子作りをしているプチ・ラパン。人気商品の「なめらかぷりん」にほうじ茶ラテをイメージし風味を加えた「ほうじ茶ぷりん」は、口に広がる優しい香りが特徴で老若男女に愛されています。また、クリームと生地にほうじ茶を使用したマカロン「ほ茶ろん」はアーモンドの風味と相性抜群です。パステルブラウンカラーのコロンとした見た目も可愛らしいスイーツをお土産にいかが。