初日の出を見るためだけに走るイベント列車! 木村裕子のおもしろ鉄道旅
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2019年は鉄道を利用して、初日の出をラクに見に行きませんか? 毎年、全国各地で走る「初日の出列車」は、“初日の出を見るためだけに走る”イベント列車です。初日の出+αで楽しめるのがこの列車の魅力なのですが、例えば、おせち料理付きの列車、露天風呂付きのコースがある列車などがあります。どんなシチュエーションで過ごしたいかで路線を選んでみてくださいね。
日本で1番早く初日の出をSNSでアップする方法
誰よりも早く初日の出の写真を撮ってSNSにアップしたい! という方は、日本で1番早く初日の出が見られる千葉県銚子の犬吠埼へ。新宿駅を深夜2時42分に発車する「犬吠初日の出号」に乗れば、乗り換えなしで5時7分に銚子駅に到着します。犬吠埼周辺の海岸からは6時46分頃に、雄大な太平洋から顔を出す初日の出と、白亜の灯台が1枚に収まるインスタ映え写真が手に入ります。
1年に1番だけ超満員になる城北線
愛知県の勝川駅から枇杷島駅を結ぶ東海交通事業・通称城北線でも、元旦に「初日の出号」が運行されます。普段は比較的すいている列車ですが、1年に1度だけ、この日は超満員となる人気列車に! この大人気の特別列車は、上りと下りの2方向から出発する2列車があり、初日の出ビュースポットで停車して車内から眺められるようになっています。全線高架のため高い位置から見られる上に、ポカポカの車内から見られることがポイントです。実際に私も乗車してきました!
初日の出には、車内の知らない人同士を結ぶマジックがある
勝川駅6時52発の列車に乗り込みます。1両編成の列車は発車15分前にも関わらず、すでにお客さんでパンパンでした。この列車は事前予約がなく、通常通りの運賃で乗車できるのですが、当日定員となった時点で切符の販売が終わるので、早めの乗車がおすすめです。
私は運よく窓側の席に座れ、列車はビューポイントへ走り出しました。駅と駅の間の、普段は絶対に停車しない場所に止まると、「進行方向左側から昇ります。日の出予定時刻はあと3分ほどです」という車掌アナウンスが流れ、乗客の熱気で曇った窓を車掌さんが拭いて回ってくれました。雲の切れ間からちょこっとだけ紅色の光が差すと、車内では「わぁ~♪」という歓声と拍手が起こり、「見えたね~、良かったね~!」と知らない人同士が一瞬で手を取り合う仲良し団体となりました。
最後に木村ポイント!
「初日の出号」は、面白い特典があるのも特徴です。犬吠埼の近くで走るローカル線の銚子電鉄では、犬吠埼から初日の出を見た後に犬吠駅発銚子駅行きの上り列車(7:16、7:44発)に乗ると、JR銚子駅の駅員さん、銚子市観光協会の方、銚子電気鉄道の開運職員さんらが、乗車の際にお客さんとハイタッチをしてくれます。城北線では初日の出号に乗車した方に、その年の干支の置物のプレゼントが特典でもらえるんですよ。嬉しいですよね♪
2019年のスタートにはぜひ開運列車で、出発進行~!