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ウミガメ70頭が住む沖縄・渡名喜島、昔話の世界すぎて癒された

沖縄県
    TABIIRO Ambassador
    とまこ
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    とまこ

    「渡名喜島(となきじま)」、聞いたことありますか? 知ってるあなたはなかなかの離島マニア。おそらく人より離島愛の強いわたしも、最近その存在に気づきました。那覇から船で行ける島に行こうとGoogleマップをガン見していてやっとこです。さっそく行ってみると、おぉぉかなりの衝撃でした。だって相当なレベルで時代を見失うんですよ、集落の仕様がだいぶ昔話で! さらに海には目を疑うほどのウミガメが!! もちろんドローンで撮影してきましたよ。離島の中でも、かなりエッジの効いた渡名喜島、ぜひ心癒されに、しばらく語れるネタと出会いに、お出かけしてみませんか?

    渡名喜島へは那覇から。島々を眺める航路も楽しい

    渡名喜島へ渡る手段は船だけ、那覇の泊港から2時間かけていきます。右手にクエフ島やナガンヌ島、左手に渡嘉敷島、座間味島などの慶良間諸島を眺めながらの道中です。島の周り、サンゴ礁の海はもれなく超! 水色で、この船に乗っているだけでうっとりして癒されますよ。

    慶良間諸島を通りすぎて1時間、群れずにぽつん、一匹狼風に浮かぶ島が見えてきました、渡名喜島です! 島の面積は3.74㎢、小さいのにゴツゴツしていて存在感があります。

    ガチな古民家一棟をひとり占め。そもそも島中古民家だらけ

    さて、到着して下船するとすぐに宿泊する「ふくぎ屋」の方が気づいてくださりスムーズに車に乗り込みます。そもそも島に宿が三軒しかなく(もう一軒は休業中)、観光客自体が少ないので、島の方にとってお客を見つけるのは簡単みたい? 

    今回お世話になったのがこちら「赤瓦の宿 ふくぎ屋」さん。なんとガチな古民家の一棟貸し!

    古民家を使ったごはん屋さんに行ったり、古民家風のホテルに泊まったことはあっても、ガチ古民家そのものを完全に自分の基地にできるとはねぇ。しかもお値段は2食付きで9,000円(2人以上7,000円)。どういうことでしょうか?

    そうそう、渡名喜島のチャームポイントのひとつは“赤瓦の古民家”なんです。ふくぎ屋さんに限らず、集落は古民家だらけ。保存しようと図ってそうなっている風では決してなく、単に祖先が暮らしてきた家に引き続き住んでいます、というナチュラル古民家がわんさかです。

    家の中は作りそのまま、きれいにリフォームされていて居心地抜群です。一歩上り込めば気分は途端に島人! あー楽しい。

    不思議なもので、ここに出入りするとき「いってきまーす」「ただいまー」と毎回元気よく言ってましたよ。まぁひとり旅なんですけどね(笑)。

    これが360人ほどの人々が暮らす島唯一の集落を上から見た様子です。家がみっちりでしょ! 緑がびっしり見えるのは、フクギの並木道になっているからですが、それにしても道幅が狭いですよね。ふくぎ屋さんで軽自動車をレンタルしましたが、車に対する考慮など皆無の道幅です。運転技術スカスカのわたしは曲がるのなんてバックして切り返して、3分かかりましたよ(笑)。ちなみに集落内の道はすべて土。いかに古い集落かが身をもってわかりました。車もアスファルトもないずっと昔にここの基礎ができて、そのまま時を重ねてきたのでしょう。


    ◆赤瓦の宿 ふくぎ屋
    住所/沖縄県島尻郡渡名喜村1909
    電話番号/098-989-2990

    これが令和の日本? 驚きの電波事情① ケータイがなくっても

    驚くのは通信事情。2020年令和の今、この島ではほぼケータイもネットも使えません。電波がないんですよ、docomoがかろうじて使えるだけ(わたしは非docomo)。その上、どこにも、ただの一箇所も、Wi-Fiを貸してくれるところなどなかったのです。いえ意地悪ではなくて(笑)。Wi-Fi回線のある施設や家庭が極端に少ないんでしょうね。

    でも大丈夫! すぐ慣れます(笑)。そして電波がないのが大前提だからこそ成り立つ、島オリジナルの連絡網があることを知るのです。

    まず、午前中にひとり海で撮影していた時のこと。

    「とまこさーーん」

    声が聞こえるではないですか。振り向くとふくぎ屋さんのご主人が手を振っています。用事ができたので、朝交わした会話からだいたいの居場所を予想して(きっと海辺にいるだろう+太陽の向きを考慮すると午前だから東だろう)探しつつ車で走ったと。すごい(笑)。予想もすごいし、「探す」という行為に対するハードルの低さよ。この島での通信ツールは「推理能力」と「行動力」なのでしょうか。

    これが令和の日本? 驚きの電波事情② Googleマップがなくっても

    夜に体感したオリジナル通信はまたセンセーショナルで。18時過ぎ、太陽が沈んで間もなく、村役場でいただいた地図を片手に宿へ向かいました。が、あっという間にわからなくなりました。だってどこもかしこも景色が同じなんですから。狭い道、フクギ並木、フットライト、古民家、たまにニャンコ、以上。目印ほぼなし(笑)。

    あ、ひとつありました。離島あるある現象ですが、非常に朗らか、朗らかすぎて必ず二度見して吹き出す手書き標語が道端に鎮座しているものなんですよね。あえていうなら、目印はその看板のみ(笑)。

    そんなわけで宿に電話もできません。まだ太陽が沈んで小一時間なのに、ひとっこひとり見当たらず聞くこともできません。おぉぉ、こういう迷い方を令和の世で体験できるとは。

    さてどうしよう……方法は一択。人に頼るしかありません。

    「こんばんはー」

    国内外全ての旅ではじめて、迷子になって民家を訪ねました! そして気づくのです、沖縄の古民家って玄関がない。だから庭の正面の扉に向かって声をかけたんですよ。ちなみに後で聞くと、正面の部屋が仏間で、玄関ではないけどそこが中心の出入り口ではあるようです。

    すると、おばあ登場。

    「あらー送ってこうねぇ」

    すぐさま靴を履いて外に出て、歩いて3分の宿(目的地すぐそこにいてもわからないほど全てが一緒に見える)に連れて行ってくれました。おばあとはこの3分の間に急激に仲よくなりしばらく立ち話。いつこの島に嫁ぎ、家族がそれぞれ今どこに住み、お嬢様は外国人と結婚してラスベガスにお住まいということまで知っちゃった(笑)。別れがたくなる一方です。

    「さみしいねぇ、またどこかで会おうねぇ」

    おばあはすっごくかわいい笑顔でそういうと、なんども振り返っては手を振りながら戻って行ったのでした。

    なんだこの最強ほっこりマップ。この渡名喜システムの存在を思い出すと、都会のクールなシステムの中にいても気持ちがあたたまるんですよね。それに都会は都会で生き抜くためのシステムだと、感謝の気持ちもそれなりに湧くんです。

    ごはんは天から降ってくる? 選べない楽しさがあった

    ごはんは旅のお楽しみの大きな1つでもありますね。どの店で食べようかな〜、事前にリサーチするのも楽しいです。さて渡名喜島にはどんなお店があるかな? というのは愚問で、朝夕は泊まっている宿に、昼はふくぎ屋さんの食堂一軒に頼りましょう、それしか選択肢はないんです。キッパリ!

    ここまで何もない島は初めてでしたが、これ、予想以上に楽しいんですよ。一切迷う余地がないからこそ、ただただわくわくに身を任せる感覚がスッキリ楽しい。なんかこれ知ってるぞ……学校給食だ! わくわくしましたよね、給食。天から降ってくる完璧な受け身献立の正体を想像するのはなんとも至福でした……(遠い目)。

    実際、宿のごはんのおいしいことよ。漁師さんから直接手に入れる新鮮そのもののお刺身や、沖縄家庭料理など品数豊富で大満足です。ちなみにわたしがいた日は、キハダマグロが揚がったとふくぎ屋さんのご主人に連絡があり、すぐに取りに行ってさばいてくださいました。

    ウミガメ70頭がふわふわ漂う、スッケスケの海

    渡名喜の海、どうです! スッケスケとしか言いようがありません。ドローンで数十メートル上空から見下ろしてのこの海底丸見え度ですよ。これ現実なの? とりあえず漫画ばりに目をこすりたくなります。

    で、すごいのは海のきれいさだけではありません。海にはさらに目を疑う光景が。

    手前に見えるポツン、なんだと思いますか?

    カメさんです! ウミガメがまさかの画角目いっぱい状態ですよ。なんと、70頭ほどのウミガメが島周辺に住んでいて、満潮になると岸の近くまでみんなで泳いでくるんですって。島に上陸してすぐそんな話聞いてはいました、でもねぇ。自分の目で見るまでは、大げさに言ってるんだろうなと思ってましたよ正直。それが、本当にいるとか、笑っちゃいます。

    ちなみに、左のカメの甲羅の上に見えているのはコバンザメ。コバンザメは頭の上の吸盤で他者にくっつくらしく、ということはこれ、仰向けになってまで甲羅に貼り付いているんですよ。そんなにラクしたいのか(笑)。





    はじめ海面ギリギリをドローンで疾走していたときは気づかなかったんです。空高いところから見て、おやや? 近づいていったらウミガメだらけだったという動画。最後の方、コバンザメが他のコバンザメを追い払っている瞬間あるでしょう。あれ、なかなか珍しいシーンだそうです、どうぞじっくりご覧ください(笑)。

    ひとんちに上がりこんで? 冷蔵庫から勝手にお酒を飲む居酒屋

    さて、繰り返しますがWi-Fiもなければ電話もできない時代錯誤ほどに田舎の渡名喜島。夜はどう楽しめばいいのでしょう。

    それが、島人が居酒屋と呼ぶ店があるというのですよ。この島に居酒屋!? 信じられないけど、本当にやることがないので(笑)行ってみると、やっぱりその辺にあるような古民家でした。

    ひとんちに上り込む感じで部屋に入り、飲んでいた那覇からの出張グループに混ぜていただきます。お酒は冷蔵庫を勝手にあけて、好きなように飲みまくって……あとで自己申告だそう。どれだけ信用経済なんですか(笑)。

    ところでこれ、わたしが離島慣れしてるからできることだと思っていませんか? とんでもない、言いたくないけど言っちゃいますが、わたしは見知らぬ旅人との「ゆんたく(沖縄でいうところの飲み会)」に苦手意識があってあまり参加しなかったのですよ。楽しそうだけど、離島好きをアピールしあう場だと感じていたから。勝手に好きでいたいんです(笑)。

    でもさすが、ガチすぎる離島での出会い。島にお仕事があって来ているなど、理由のある島との関わり方をされている方々ばかりで、自分にはまったくない視点でいろんなお話を聞かせてくださいました。むっちゃ楽しい!! そして気づくのです。他のゆんたくでも、その人そのものを掘り下げる飲み方ができると。極端に何もない渡名喜島だったからこそ、ゆんたくに参加できて、自分の中のくだらない壁を壊してくれたんです。感謝。

    夕焼けに朝焼け。渡名喜の太陽行事もワンダホーだった

    渡名喜島の太陽行事も最強でした。くびれのある島ならでは、こっちの海から陸越しに、あっちに沈む太陽を見送ります。雲が絡んだ表情も濃密でまたすてき、壮大……うっとり。

    この島は他の離島と比べ、夜景が抜群なんです。集落中にフットライトが点灯しているのが肝なんですよね。それから、集落が東西の海から海に続く環境がなんとも上品な抜け感を演出してくれて、ずっと上空から眺めていたくなります。

    朝焼けも劇的でした。島がメリハリのある複雑な形で、海に突き出しているところがあったり、山があって雰囲気が増したり。そんな凸凹島と太陽の掛け合いは毎日追っても飽きる瞬間がありません。

    太陽の色が世界を支配しようとしても、海の水色は完璧には染まり切りません。太陽も海も優劣なく共鳴し合う壮大なハーモニー。そんな世界にぽつんとおじゃまするわたしもハーモニーの一部になれた気がして、心底癒されるのでした。


    渡名喜島は感動ポイントもツッコミポイントも独特、唯一無二の離島です。いつもの旅行とは違う経験をしてみたいあなた、ぜひ渡名喜島を訪れてみてください。

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