映画「電車を止めるな!」の舞台に行ってきた~銚子電鉄の旅~【後編】
目次
この夏公開を予定している、銚子電鉄プロデュースの映画「電車を止めるな!」。旅色アンバサダーの木村裕子さんが出演するということで、旅色編集部は銚子へ。木村裕子さんと銚子電鉄の竹本社長に案内してもらう、映画の舞台・銚子の旅、後編です。
▼前編はこちら
https://tabiiro.jp/article/323/
Photo/橋本千尋
犬吠駅に到着!
仲ノ町駅から約16分。銚子電鉄の注目スポットのひとつ、犬吠駅に到着しました。ここは、日の出スポットとしても有名な犬吠埼の最寄り駅です。リゾート風の白い駅舎がかわいらしくて印象的ですね。
駅舎に入ってまず目に入るのは、売店の前にある像。銚子電鉄のヒット商品「まずい棒」のイメージキャラクター「まずえもん」です。なんと竹本社長がモデルなんだとか! 像の足元に賽銭箱があることからもわかるように、この一角は「まずえもん神社」になっています。“まずい”経営状況からの脱却の象徴であるまずえもんを祀っています。倒産の危機を何度も乗り越えてきた銚子電鉄。ここにお参りすればご利益がありそうです。駅では、絵馬の販売も行っています。
焼きたての味にやみつきに? ぬれ煎餅焼き体験
犬吠駅では、銚子の名物にして銚子電鉄のヒット商品、ぬれ煎餅の手焼き体験ができます。せっかくなので今回は、木村さんに体験していただきました!
片面に焼き目がついたらひっくり返し、反対側もいい焼き加減になったら……
タレをつけて完成! シンプルな手順ですが、ひっくり返すタイミングやタレをどれだけつけるかの加減が意外と難しいのです。店員さん曰く、裕子さんはとても上手とのこと!
「ぱりぱりで美味しい! たれの加減もちょうどよくて、うまくできました」と木村さん。焼きたては醤油の香ばしい匂いがして、食欲をそそります。2枚で300円とお値段もリーズナブル。犬吠駅に来たらぜひ体験してみてくださいね。
社長のイチ押しスポット、外川駅
今回の銚子電鉄の旅はここまで。
……のはずだったのですが、竹本社長が「ぜひ見てほしい駅があるんですよ」と、銚子電鉄の終点・外川駅に連れて行ってくれました。
「実はこの駅は、ある番組でタモリさんが好きな駅として挙げてくれたんです。銚子電鉄についても熱く語ってくれましたよ」と竹本社長。「それで私、タモリさんに手紙を書いたんです。次期社長になってくださいって。もちろんぬれ煎餅も同封しましたよ。直接事務所に行って社員の方に渡したんですけど、返事はありませんでした。それから4年後に、別の番組のロケでタモリさんが銚子電鉄に来て、お会いすることができたので、聞いてみたんです。そしたら、『読んだよ。でもあれ、本気だったの?』って。だから、『本気ですよ、お待ちしてます』って言いましたね」。
意外なタモリさんとの秘話は木村さんも初耳だったようで、「すごい! ちゃんとお読みになって、覚えていてくださったんですね。タモリさんが社長の銚子電鉄……ちょっと見てみたい(笑)」と驚いていました。
外川駅周辺はとてものどか。レトロな駅舎は、大正12年に建てられたものだそう。すぐそばには昔使われていた車両が置かれていてます。まるでタイムスリップしたような気分になれる雰囲気が、外川駅を訪れた人を魅了しているのかもしれません。
“おかしい”ところがイイ! 銚子電鉄の魅力
銚子電鉄のおすすめスポットを回った今回の旅。最後に、木村さんに銚子電鉄の魅力を伺いました。
「これは誉め言葉なんですけど、“おかしい”ところだと思います。銚子電鉄って、良いところはもちろん、マイナスになりそうなポイントも全部オープンなんです。それで笑わせてくれたり、身近に感じさせてくれたりするところがいいですよね。“まずい棒”とかの商品も、社長のアイデアでどんどん新しいものが出てくるし、来るたびに景色も内容も変わるので、行くのが楽しみになります」と木村さん。「UFOを呼ぶイベントをやる鉄道会社、ほかにないですよ!」。
UFOを呼ぶイベントって!? 詳しく聞いてみると、実は銚子はUFOの目撃情報が非常に多い、UFOの街なんだとか。そこで、UFOを召喚できるという人を招いて、定期的にイベントを行っているそう。「銚子電鉄は地域に支えられていますからね。ユニークなことをたくさんやって、銚子電鉄に興味を持ってもらって、それで銚子にたくさん人が集まれば、それが地域への恩返しになると思っています。目指すは日本一のエンタメ鉄道です」と語る竹本社長。これからも新しい企画を考えているそうで、要注目です。
木村さんと竹本社長に銚子電鉄の魅力を教えてもらい、ますます映画「電車を止めるな!」の公開が楽しみになる旅になりました。皆様も、映画の舞台を予習しにプチトリップに出かけてみてはいかがですか?