あっちこっちで夜景もキャッチ。空から見るとまるで宇宙!?
目次
「夜景」って女子は弱いですよね? 同意を求めるわたしはめちゃくちゃ好きです。夜景の見えるホテル、夜景の見えるレストラン、さっさと連れてってくださいって感じです(笑)。
そんなわけで、夜のフライトも大好きです! ただ、暗すぎても何にも撮れないので、マジックアワー直後、街灯が灯りはじめた頃だけのお楽しみ。そもそも、なんだか外れのすみっこの片隅にばかり撮りに行く傾向のあるわたしには、街灯が見えることも稀なんですけどね(笑)。
石垣の田舎で、とびきり繊細で優しい夜景を見つけた
まずはしっぽりかわいい夜景はいかがですか? 石垣の伊野田という小さな集落の、かすかなともし火が見える夜景の中を飛びました。
普段、夕焼けは西の海に撮りに行きますが、このときは気まぐれで、山越の光はどうだろうと東の海に行ったんです。そうして海側から山側ばかりを見ていたからこそ、そこに集落があり、ともし火の夜景の味わいがあることに気づけたというわけです。集落の灯って、とってもかわいい!
わたしは田舎も好きだけど、都会も好きです。それぞれ理由は山ほどありますが、後者の理由のひとつに夜景が挙げられます。キレイなものは見たいじゃないですか。人工的・文化的な美もヨダレものです。
でも、ドローンという鳥目線を手に入れたら、あらまぁこんな何にもなさそうなところ(失礼)でも、ある種の夜景にうっとりできるようになりました。好きな世界が広がって、嬉しいばかりです。
徳之島の中心、亀津の夜景がロマンチック。川とのコラボレーションたるや
鹿児島県・奄美群島の徳之島は、特に夜景で印象の変わった島です。自然がいっぱいで魅力の尽きない島ではありますが、街の風景に期待なんてかけらもしておらず、びっくり度が大きすぎました。
ここは亀津、島の中心地です。「ちっちゃ!」というつっこみは、まぁねぇ、ごもっともですが、今回は規模より「美」を優先してご覧くださいね(笑)。
マジックアワー終わりかけの頃、空がじわじわ暗くなると、うっすら闇に沈んでいた街にポツポツと灯りがつき始め……ひとり、またひとりと、だんだん目覚めていくみたい。写真は、空と街の明かりのバランスが、最高に繊細で柔らかく目に留まった瞬間です。
自分は港の防波堤の上からこのシーンを確認していて、ひとり感激に打ち震えていました。はたから見ると謎ですね(笑)。
これは亀津の真ん中を流れる大瀬川を囲むシーンです。川に反射する自然の光と、街の優しい光が、こんなに共鳴し合うなんて。沈みかけの斜めの太陽の光が、高い建物に遮られることなく街の中心まで届く、小さな街ならではの美。亀津のロマンチックにゾクゾクします。
すっかり太陽の影響が消えました。やっぱり程よい。程よい光と、程よい海岸線の凸凹。亀津の夜のロマンを知り愛着が高まったのは、ドローンのおかげです。
奄美大島、名瀬の夜景に感激! 街に天の川があった
奄美大島の中心の名瀬(なぜ)は、そこそこ規模感のある街です。だから街周辺でドローンを飛ばせるエリアは限られているんですよ。
この日は雲が多すぎて夕暮れに期待していなかったこともあり、車もバイクも自転車も借りないままで街の中心部にいたんです。ところがだんだんと空がいい感じになってきて……まずい、これはまずい! 慌ててドローンをバックパックに詰め込み、走り出しました。街のはずれのあそこまで!!
15分ほど走り、ギリギリセーフで夕暮れのはしきれを撮影すると、今度は地面が大変なことに。
奄美の大地に天の川が現れました。山が海に迫る土地ならでは、街が細長く広がっているから、こんな光の帯になるんですね。残り火の空の下には、天の川が流れる宇宙。壮大な世界を飛ぶ機体はどれだけ嬉しかったでしょう!
ここが、わたしがフライトのために走ってきたほぼ街の終わりの海辺。海の上を走る道路が、シーンにおしゃれな味付けをしてくれました。
静岡の沼津の夜景は表情抜群。再発見がつまった絶景
続いて、静岡県の沼津市です。沼津も大きな街だけど、はずれに行けばドローンを飛ばせるところがあるんですよ。
これが沼津とは。伊豆半島を下るべく、立地上の理由からここで一泊するついでに飛んだだけなのに、急激にフォーリンラブ。山あり、海あり、港あり、向こうに大きなピカピカ地帯あり。なんて表情豊かな街でしょう。
これはクルっと反対方面、南を向いたシーンです。大きく歪む海岸線と、山越向こうにも輝く清楚な光。翌日の伊豆半島南下に、倍増でワクワクするのでした。
関東人の自分にとって、沼津はなんとなく知っているし、まぁとくになんとも思っていない土地でした(失礼!)。なのにこんな嬉しい予想外。どんなところにも、土地だけでなく、物理的な話だけでなく、全てもの物事に再発見が潜んでいることを教えてくれたフライトでした。
オーストラリアの夜景は、エキゾチックで壮大な自然の助演賞!
最後に、オーストラリアの北部、ダーウィンの夜景をどうぞ。いつでもすごくエキゾチックな空を見せてくれる街だったんです。おそらく湿気が激高だから。いっつもワンピースの中で滝のように汗を流していたしね(笑)。
おかげさまで雲がどんどん変化するのですが、それは夕暮れの空どころか、暗い夜空にすら抜群の表情を与えてくれるほど。そう、ダーウィンの場合は、雲が主役で街の夜景は背景。雲に惚れて、雲がメインだけど、それだけだと絵としてはちょっと。なので街の輝きに力添えしてもらってる感覚です。
これはダーウィンのはずれから。すばらしく渋い雲と、上品にいてくれる街の光のナイスコラボレーションなこと! このまま写し取って布にしたいです、色も是非これで。ワンピースにも浴衣にもして着てみたくなるおしゃれな空でした。
と、さんざんシーンに心酔してハッとしたのは、なんて規模感! ってこと。街の灯が相当遠くにあるのは見て取れますよね。そして、このおとなしく滑らかな海よ。波の影などひとつも見えません。しかも、かなりの広範囲で……こんな大胆なべた凪見たことがありません。さすがなんでも大きい大陸国家、やることが違います!
また別の日の雲は壮大にもわんもわん。なんて重そう、なんてはち切れそうな雲の表面よ。巧妙なほどに雨雲アピールをまき散らしています。そしてまんまと向こうの海にザーザー雨を降らせ……あれ、絶対こっち来ますよ(笑)。このシーンも、あの街の光があってこそ。大自然と人工物が、こんなにも仲がよかったなんてね。
小さな街から海外までさまざまな夜景、いかがでしたか? 空からみた宇宙のような神秘の姿に、またひとつドローン撮影の醍醐味を見つけてしまいました。